- 1. ロックダウン中に支援を受けたことで、カルの精神状態はどのように変化したのか?
- 2. カルが近所の人たちから支援を受けることで、どのような変化が起きたのか?
- 3. カルが「カルの宅配便」を通じて行っている活動について、どのような反応や変化が見られるのか?
新型コロナウィルス感染拡大でのロックダウン中に、自閉症の息子を受け入れてくれた地元の人たちに母親は感謝をしています。
ここイギリスのセント・アサン村に住む人たちに息子のカル・カーが食料品や薬の配達をしています。
それを始めてから、息子のカル・カーが変わったと母親のサラは感じています。
隣人から贈り物をもらったりサポートを受けたことが、ロックダウン中に悪化していたカルの精神状態を救ってくれました。
31歳のカルもこう言います。
「私を変えてくれました。とても素晴らしかったです」
カルが、学生である兄弟が着ているのと同じように自分も制服を着たい、そう思っていることを知った近所の人がカルにパーカーをくれました。
「カルの宅配便」
そう印刷がされています。それが始まりでした。
知的障害をかかえているカルに、それは本当に大きな意味があるものでした。
「息子のカルは、他のみんなと自分も同じになりたいと思っているんです。
兄弟は学校の制服を着ていましたが、特別支援学校に通っていたカルには制服はありませんでした。
カルは兄弟と同じようになりたい。外で働きたいと思っていましたが、それも叶いませんでした」
近所の人たちがカルに「カルの宅配便」のリーフレットやIDカードやストラップまで作ってくれ、自転車までもプレゼントしてくれました。
それは、ロックダウンにうまく対応することができなかったカルを救ってくれたと母親のサラは言います。
「本当に落ち込んでいて、何もしようとしませんでした。
しかし、それをきっかけに配達サービスを始めてから、息子は素晴らしく変わりました」
2年前にここに引っ越してきたカルの家族たちは、ここの人たちの精神に感謝をしています。
「息子のカルと私たちのことを本当に思ってくれています。
カルも、大切にされていると感じています。
今は目的をもって生活することができています。
幸せにしてくれました」
カルはこう言います。
「ロックダウンで、僕は本当にうんざりしていました。
外に出て何かする必要がありました。
本当に家の中にずっといると、イライラしたり怒ったりしました。
どうしてこんなことが起きたのか理解できませんでした。
どうしてずっと続いているのか、
何をしてよくて、何をしていけないのかもわかりませんでした」
「カルの宅配便」で食料品や薬を届けてもらった人たちは、カルのFacebookページに感謝を記しています。
「孤立している私たちを助けてくれてありがとう」
「あなたがしていることは本当に素晴らしい」
「あなたは私たちのスターです」
カルと家族は今、別のサービスもはじめました。
「カルのコレクション・ホームレスサービス」
近所の人たちから不要になった服や寝具、靴を集めて、ホームレスの人たちなどそれを必要とする人たちへ配布することも行っています。
(出典・画像:英BBC)
ご本人も助かって喜べる。まわりの人も助かって喜ばれる。
最高に素晴らしいケースだと思います。
しかしながら、都合よく利用されているのではないかと悪く勘ぐってしまう自分もいたりします。
ご本人が幸せにずっとつづけられるように、いつまでも厚意だけに頼らないかたちになっていってほしいとも願います。
(チャーリー)