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教師からの言葉を裏切って発達障害の少女はオペラ歌手になった

time 2020/10/22

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

教師からの言葉を裏切って発達障害の少女はオペラ歌手になった
  • 歌がソフィアにとってどんな意味を持っているのか?
  • ソフィアは歌手になるまでにどんな困難を経験したのか?
  • 自閉症の診断を受けてからのソフィアの人生はどう変わったのか?

このオペラスターは、イングリッシュ・ミュージック・フェスティバル、カナダのグレート・ロマンティック・フェスティバル、マルタ・ナショナル・フェスティバルなど世界の舞台で歌い、かつて音楽の教師に言われたことを裏切ってきました。

50歳のソフィアはこう言います。

「私にとって、歌は本当に素晴らしいものです」

ソフィアは幼い頃、自分を伝えることに苦労していました。

「私は勉強が得意ではありませんでした。
12歳まで、時計も読めませんでした。

教室にいても、先生が何を言っているのか理解できませんでした。
本当に読み書きには苦労しました。

私は人とは違っていることがわかっていませんでした。
当時は、発達障害の自閉症なんて知りませんでした」

45歳になってソフィアは自閉症と診断されました。

これまで、他の人とは違っていると言われ続けた理由がようやくわかりました。
困難を乗り越えて、ソフィアはメゾソプラノ歌手になっています。

ソフィアはこう言います。

「会う人の多くが、私のように歌えたらいいのにと言います。
マルタの大統領もそう言っていました。

でも、歌うことはそんなに難しいことではありません。
歌うのが上手になる簡単なことがあります。

笑顔になって、大きな声を出せば、間違いなく上手くなります」

現在のソフィアは子どもの頃とは別人のようです。
これまでにいたった全ての経験に感謝しているといいます。

「私は子どもの頃にバイオリンを習っていました。
先生からは音楽の才能がないと言われていました。

でも、私は音楽が大好きでした。
家ではいつも歌って、ピアノも弾いていました。
そして、自分の歌声に自信ももちました。

学校ではつらい思いをずっとしていましたが、
両親も妹たちも私をとても支えてくれました」

ソフィアは13歳の頃に、引っ越しをして新しい学校に通うことになりました。それは本当に恐怖でした。

「父は私を、歌を学べる学校に入れてくれました。

私は音楽の先生の前で歌いました。

私の歌があまりにも上手すぎるので、自分には教えられないとロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックに連絡をしてくれました。

それからロンドンに生き、歌を歌いました。

『オペラの歌手になりませんか』

そう言われました。
私には他にできることがなかったので決心しました」

両親もとても喜んでくれたといいます。
そしてソフィアの輝かしい人生が始まりました。

しかし、ソフィアがロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックでレッスンを始めたときには、楽譜を読むこともできませんでした。

「私は最初それを秘密にしていました。

私はベートーベンと呼ばれる男がいたことは知っていました。
ピアノの鍵盤が黒と白であることは知っていました。

楽譜は読めるようにならないといけないと言われました。
私は私の年齢では信じられないほどみんなに遅れをとっていました。
まわりの多くの人たちは、とても小さい頃から楽譜を読んでいて専門の学校にも通っていました。

先生たちも私が追いつくのは難しいだろうと思っていましたが、
卒業する頃には音楽の理論の試験で、私は100点をとることができました。

いくつかの賞も受賞し、毎年必ずクラスのトップになりました」

それからソフィアはマルタの大統領のために演奏したり、ヨーロッパやアメリカ、世界中を旅しました。

自閉症のせいでどんな障害が立ちはだかっても、ソフィアは常にそれを乗り越えてきました。

「自閉症のために、もともとはイギリスでしか仕事をしたくないと思っていました。
しかし、すぐにそれは不可能だと気付きました。

それでも、何度もパニックを起こしてしまったし、多くの自閉症の人たちと同じように、前もってすべてを計画ししないと行動することができません。

最初の海外でのコンサートはスペインでした。
26歳のときです。

空港に着くとパニックを起こしてしまって、飛行機に乗り込むまで泣いていました」

今では自閉症擁護団体のアンバサダーとなったソフィアは、2016年に開催された自閉症ヨーロッパ国際会議でパフォーマンスを披露し、自閉症の若者たちからアドバイスを求める何百ものメッセージを受け取っています。

「他の人から話を聞くのは素晴らしいことです。
私はもともと、自閉症と診断されたことを秘密にしていましたが、自閉症は私が誰であるかの一部です。
自閉症の人はこだわりが強くて面倒くさいと思う人もいますが、全然そんなことはありません」

ソフィアは、すべての人に歌うことを薦めています。

「歌うことは本当にとってとても良いことなんです。
合唱団でも、家でも、車の中でも、カラオケでも、歌ってください」

(出典・画像:英The News

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自閉症スペクトラム障害の少年は大好きなことを追求して輝く

(チャーリー)


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