- カモフラージュやマスキングをすることによって自分を受け入れられなくなる可能性はあるか?
- カモフラージュやマスキングが自分自身のニーズや価値観とのギャップを生み出す可能性はあるか?
- カモフラージュやマスキングがメンタルヘルスに与える影響はどのようなものか?
マスキングという言葉でも、カモフラージュは知られています。
自閉症の人がそうでない人たちに溶け込むために行っている方法です。
カモフラージュは、自閉症でない人の行動を模倣したり、常に本来の自分のイメージを変えたり、将来の社会的状況に備えて演技を学んだり、受け入れられない、または不適切と考えられている自分の性格の一部を隠したりすることです。
発達障害の自閉症の女性だけがカモフラージュをするわけではありません。
自閉症の男性なども行うことはありますが、自閉症の女性は高い確率でカモフラージュをする傾向があります。
カモフラージュ、マスキングをするとある種の犠牲が伴います。
仕事を得るため、友だちを作るために役に立つと考えれば、それを考えることはないかもしれません。
しかし、いくつかの懸念があるのです。
1.自分を受け入れなくなる
自分の人格を軽視し、本物ではない方法で自分自身を表現する必要があると考えると、自分を受け入れる、自分には価値があるというように、思えなくなる可能性があります。
2.自分が本当に好きなことを我慢し、嘘の選択をする
他の多くの人とは少し違うからといって、自分の選択を受け入れられないと判断する。
それは、社会的なスキルを身につけることとは異なります。
自分の価値観やニーズに合わない選択をしてしまう。
それは自分の人生の充実させるのに必要なことに耳を傾け、知ろうすることをやめてしまうことを意味します。
あなたの素晴らしい個性を世界に示す勇気がないことを意味します。
3.メンタルヘルスへの影響
うつ病、不安、自殺などの精神衛生上の問題につながっていきます。
研究によれば、精神衛生上の問題は、自閉症の重症度ではなく、その人が行っているマスキングの程度に関連する傾向があることがわかっています。
ずっと、自分が台本通りに行動しているかどうか、適切な方法で行動しているかどうか、そして何か間違ったことを言っていないかと、自分一人で心配しなければならないことは、膨大な量のプレッシャーと不安を生み出します。
そして、ありのままの自分を受け入れられないと感じることは、自尊心がなくなり、うつ病につながっていきます。
4.助けを得るのが難しくなる
自閉症の女性は、多くの場合、助けを求めることが困難であると感じます。
その理由の一部は、自閉症の人とは思われていないからです。
そのため、支援する人たちも、その人が問題を抱えているとわからないことがあります。
「でも、あなたは会話をしている間、私の目をきちんと見ていました。
自閉症だとは思えません」
カモフラージュが上手にできるようになったために、他の場面でかかえている問題が想像されにくくなってしまうのです。
5.自分を失う
あなたが常にすべての人の前で完璧になろうとしていると、その過程で自分を失う感覚をもつようになります。
カモフラージュは、アイデンティティの問題や、自分が人生に何を求めているのかを知ることができず、本物だと感じる人生を歩めないことにつながります。
自分が誰であるかを受け入れ、他の人に本当の自分を伝え、自分自身を大切にできるようになるまで、自分の価値観と自分がとっている行動のギャップに悩まされ続けます。
それは不安や自分への幻滅につながっていきます。
自分をワクワクさせたり、育んだりするものに触れられなければ、満たされない気持ちになっていきます。
自分にとって重要なものは何か、自分は何者なのか、それを明らかにできなければ、あなたが願っていることを他人は全く知ることもできません。
自分を取り戻すためには、自分が何者か、何を必要としているのか、何を得たいのかをまず知ることです。
多くの自閉症の女性は、メリットよりもデメリットが大きくなるまで、ずっとカモフラージュを続けます。
自閉症についてできるだけ多くのことを学び、自分がカモフラージュする傾向があるか、カモフラージュが自分に与えている影響について理解することは、それまで受け入れられないと感じていた本当の自分を受け入れられるようになるための第一歩になります。
(出典:米Psychology Today)(画像:Unsplash)
好きで行っているわけでなく、しかたなく、しなければならなかったのだと察します。
簡単なことではないとも思います。
しかし、まずご自分を第一に考え、環境にあわせるのでなく勇気を出して環境を変えたりして、自分らしく生きていけることを願っています。
(チャーリー)