- 自閉症や発達障害を持つ人が施設に閉じ込められる理由は何か?
- 適切な環境やサポートが提供されると、人はどのように変わる可能性があるのか?
- 親や家族がどのようにして、困難な状況に対処し、子どもを支援することができるのか?
人間との接触がほとんどない状態で1日24時間、監禁のような状態にあった自閉症の女の子の父親は、永遠にこれが続くことを恐れました。
約1年前、これが報道がされました。
ドアの小窓を通じて娘のベスの手を握る父親のジェレミーの衝撃的な光景は、保健省の長官にまで届き、これは終わりました。
ベスは現在、彼女の感覚的なニーズに対応するために設計されたオーダーメイドのケアが行われるオープンな環境の施設に住んでいます。
今ベスは、アウトドアを探検し、自然とふれあい、釣りのような新しい趣味を楽しむことができています。
父親のジェレミーによれば、ベスはガーデニングや物を育てることに新たな愛を見出したといいます。
「娘は釣りにも夢中です。
幸運にも私も釣りが大好きです。
娘と一緒に素晴らしい時間を過ごせるようになりました。
娘は感覚的も魚が大好きなようです。
ベスは魚の感触が大好きで、魚が水の中に戻ったときの音には驚いて楽しんでいます。
また、娘は自分自身にも興味をもつようになりました。
会うたびに、髪の色やスタイルが変わっています。
外出して服を買うこともできるようになりました」
以前の施設を出てから1年間で、ベスは完全に変わりました。
父親のジェレミーはこう言います。
「今は、完全に自閉症スペクトラムや娘について理解している人たちに囲まれています。
適切な環境で、適切な人たちが娘をサポートしてくれています」
ベスは現在19歳です。
閉じ込められていた以前の施設で4年間を過ごしました。
ジェレミーは娘のベスと同じように、他の自閉症の若者が閉じ込められることがないことを願っています。
「私は介護の仕事をしています。
入院している人のケアを見直すような仕事もしています。
そもそも入院しなければならないかも考えます。
なので、私たちに起きたようなことがどれほど多くの人に影響を与えたものかもわかっています。
娘のベスは、意思を確認することができないと思われていました。
しかし、私を通じればメッセージをくれました。
私も本当に苦悩しました。
以前の施設の人たちは、私が娘を理解しようとすることを止めさせようとしていました」
まだ、何百人もの自閉症の成人がその施設で閉じ込められた状態にあるといいます。
しかし、現在のベスを見れば、別の方法があることを証明しています。
方法を変えることで、豊かで実りある人生を送ることができるはずです。
(出典・画像:英sky news)
これはイギリスの話です。
牢獄のようなところに閉じ込めるなんて、あり得ないと思われるはずです。
しかし、親の私としては、そうなるにまでいたった状況が想像できます。
うちの子も突然、発狂と表現するのにふさわしい状態になることが最近よくあります。
いつもとは違う顔つきになり、できる限りの大声を上げて、飛び跳ね、走って、物を落としたりします。
本当に激しい状態は最長でも数分ですが、これが24時間ずっと続けば、一緒に過ごせなくなってしまうのではないかと思います。(医師に相談し薬をもらうようになりました。)
まして、自分や他人を傷つけたり、物を壊す症状がある人であれば、施設に入っても他の人とは、どうにかして距離を置かざるを得ないことでしょう。
そうなってしまったときには、親としては肉体的にも精神的にも参っているはずです。
しかし、諦めたりそのままにせず、ちょっと休んだらあらためて子どもを見て、そのときどきの状態にあわせて、都度、適切な対応を検討しとってほしいと願います。
ベスさんのように笑顔をみせて楽しく過ごせるようになるかもしれません。それを期待して。
(チャーリー)