- 役者が影絵の演技でどのような成長や達成感を感じるのか?
- 発達障害や知的障害を持つ若者が影絵を通じて学び、成長する過程はどのようなものか?
- 影絵の演技を通じてコミュニケーション能力や認知能力が向上するのか?
発達障害や知的障害をかかえる若いアーティストのグループが伝統的な影絵のショーで観客を楽しませています。
13歳から20代前半までの彼らは中国の上海のステージで、影絵の人形劇を披露しました。
自閉症をかかえるナナは、よく知られている物語「西遊記」で猿の王を演じました。
「ずっと練習してきました。
最初は大変だったけど、だんだん楽しくなってきました。
今は楽しい」
影絵のショーは中国で古くから伝わるものです。
約2000年前に王宮で始まり、唐王朝(AD618−907)および宋王朝(960−1279)の時代に普及しました。
そして、2011年にはユネスコの人類文化遺産に登録されています。
紙や布のスクリーンの後ろに立った役者が人形を操り、伝統的なオペラの物語を地元のなまりで語り、歌います。今回の公演では物語と歌を録音したものを使用しました。
これを主催した、上海新慶コミュニティサービス開発センターの副ディレクターであるイ・ウェンチンは、これは若者たちが大きな達成をしたことを意味するといいます。
発達障害や知的障害をかかえる若者たちは、学ぶことに時間がかかりコミュニケーションも苦手としているからです。
「初めのころは、彼らは私の目を見なかったし、一言も話すことがありませんでした。
しかし、もう私たちは友だちになっています。
今では6つの物語を演じることもできます」
そう、指導しているル・ウェイドン先生は言います。
このセンターでは、自閉症やダウン症など、発達障害や知的障害を持つ若者たちをケアしています。
長年にわたり、彼らの認知能力を向上させる方法を模索してきました。
その中でイの頭に浮かんだのは、手先と語りの両方の能力を必要とする影絵の演劇でした。
2年前まで小学校の教師をしていたル先生は、市の無形文化遺産に登録されている影絵の継承者から影絵を習う機会がありました。
キャラクターが歩いたり、戦ったり、飛んだりしているように見えるようにするためには、指先の器用さが必要です。
「それは、障害をかかえない人でも簡単なものではありません。
何度も何度も忍耐強く、教え続けることが大事だと考えています」
その努力が実を結びました。
「知的障害をかかえるるルルは、今は良く自分の体をコントロールすることができるようになりました。
学ぶことに時間がかかるミンミンは、影絵を初めて体験すると、その影絵にとても興味を持ちました。
彼の影絵はそれ以来、学校の芸術コンクールで優勝しています」
これまでに200人以上がこのセンターの影絵教室に参加し、北京や蘇州など中国の複数の都市の公民館や老人ホームで26回も公演を行っています。
(出典・画像:中SHINE)
たしかにこれは演ずる方も楽しく学べて、見る方も楽しめて、とても良さそうですね。
日本でも人形劇など良さそうです。
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(チャーリー)