- 飛行機が大好きな子どもにとって、どんな出来事が人生を豊かにするのか?
- 高校卒業式に出席できなかった場合でも、友情や学びはどのようにして得られるのか?
- 発達障害や知的障害を持つ子どもが持つ可能性や夢を支援する方法は何か?
新型コロナウィルス感染拡大のために、高校の卒業式に出席できる人は限られました。
それにも関わらず、卒業するギャリソン・クリスティのために親友の客室乗務員が来てくれました。
ギャリソンの母親のレニーはこう言います。
「飛行機に乗っていたわずかな時間のなかで、素晴らしい友人ができ、そして息子の人生を変えてくれたんです」
ギャリソンは発達障害の自閉症です。
飛行機が大好きです。
たくさんの本や模型をもっていて、航空ショーを見に行ったこともあります。
昨年、米イリノイ州のシカゴからテキサス州のダラスへのフライトで、サウスウェスト航空の客室乗務員のエリカ・コナリーにギャリソンは飛行機についてたくさん話しました。
「息子はエリカに夢中になってしまいました。ずっと話していたい様子でした」
エリカはこう言います。
「私も飛行機が大好きです。
なので、ギャリソンとの話はとても楽しいものでした。
ギャリソンは大好きな飛行機のことをたくさん教えてくれました」
しかし、ダラスに着陸するとさよならの挨拶もすることができませんでした。
翌日、ギャリソンの学校に届け物がありました。
それはメモが付いた本で、その一部を読むとこう書いてありました。
「私はあのときの客室乗務員です。
私の父はパイロットです。
私も本当に飛行機が大好きなんです。
古い飛行機のガイドを見つけました。
これはあなたに持っておいてほしいと思ったんです」
ダラスに着いてから、エリカは両親のもとを訪ねると、捨てられそうになっていた飛行機ガイドを見つけました。
エリカの父親は元空軍のパイロットで、現在はアメリカン航空で働いています。
「そんなことがあったんです。
私はいつも少し親切をしたいと思っています。
より多くの人が、そうすれば、世界は少しでも良くなっていくと思うからです」
ギャリソンの母親のレニーは、そんな出来事におどろきました。
「こんなに親切な人は、そうはいません。
すばらしいことをして頂いたと思いました」
今ではギャリソンはどこに行くときでもその飛行機ガイドを持っていきます。
それで飛行機についてますます多くのことを知っただけでなく、読書やスピーチの学習にもなっているといいます。
それから、ギャリソンとエリカの友情はますます深まりました。
ギャリソンは、サウスウェスト航空が所有するフライトシミュレーターの体験もさせてもらいました。
エリカの父親がもつ、アメリカ空軍の飛行スーツも着ることができました。
写真が趣味のエリカは、その姿のギャリソンの卒業用写真も撮りました。
すべてのことが、ギャリソンにとっては本当に素晴らしい出来事でした。
今年の卒業式に出席できるのは限られた人数でしたが、エリカを招待することに悩むことは全くありませんでした。
「家族よりもまず、エリカを選びました」
そう母親のレニーは涙を流しながら言います。
「息子はエリカのことが大好きです。
ギャリソンには、その人生のなかでエリカのような人にたくさん出会ってほしいと願っています。
世界中にたくさんエリカのような人がいてほしい」
そんな世界になるのを私たちも望みませんか。
(出典・画像:米WFAA)
すばらしい出来事、素晴らしい方です。
私も3秒で大好きになってしまいました。
(チャーリー)