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米国でテレビゲームがADHDの子ども向け「デジタル薬」承認

time 2020/06/20

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米国でテレビゲームがADHDの子ども向け「デジタル薬」承認
  • ADHDの治療に薬物以外の方法はありますか?
  • 治療目的のテレビゲームは本当に効果があるのですか?
  • 自分の子どももEndeavorRxを利用できるようになるのはいつですか?

米国食品医薬品局(FDA)が、注意欠陥/多動性障害(ADHD)の子どもへの治療薬として米アキリ(Akili)社のEndeavourRxTM(AKL-T01)を認可したことを発表しました。
注意力の問題が認められる主に不注意または複合型ADHDの8歳から12歳の子どもの注意機能を、EndeavorRxのテレビゲームの体験で改善することを示しました。
生涯に渡る注意の問題は、何百万もの子どもの日常生活に大きな影響を与えています。
EndeavourRxはエンターテインメントのように感じられる「薬」です。
認知機能を改善するための感覚刺激と運動を求めることで、神経系に直接作用するように設計されています。
これまでADHDの子どもを助けるために家族たちはいろいろな方法を探してきました。
今回のFDAの認可により、家族たちに「薬物」でない治療方法の提供が可能となります。
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EndeavorRxは、ADHDと診断された600人以上の子どもを対象とした5つの臨床試験のデータに基づいて認可を与えられています。
これには”The Lancet Digital Health journal”に掲載された試験も含まれています。
EndeavorRxによる治療を4週間行った後、子どもの3分の1は少なくとも1つの客観的注意の測定で注意欠陥がなくなりました。
さらに、約半数の子の親がEndeavorRxによる1か月の治療後、これまでにあった子どもの日常的な障害に改善がみられたと伝えています。そして2か月の治療後には、それは68パーセントにまで増加しました。
EndeavorRxによる1か月の治療のあと、ADHD障害の改善は最大1か月間維持したことも確認されています。
「ADHDを患っている子どもたちにとって、集中力と気晴らしに抵抗する能力を向上させることは、学校での生活面と学習面にも重要なことです」
そう、Cortica Healthcareの認知発達行動神経学者で神経発達医学の臨床エグゼクティブのエリザ・マルコ医学博士は言います。
「EndeavorRxが研究室から実際の診療でこれから使われる。
ADHDの子どもを助けるものの一つとして重要な役割を果たすことに興奮しています」
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アキリ社では、認知機能障害は他の慢性疾患と同じように、継続的な注意とケアが必要であると考えています。
介護者向けのパーソナルサポートサービスやモバイルトラッキングアプリも提供されます。
EndeavorRxは、家族がスマートフォンなどのモバイルデバイスでApp Storeからダウンロードできるようになります。
追加の機器も必要ありません。
アキリ社の医療機器担当上級副社長のスコット・ケロッグはこう言います。
「ほぼ10年に及ぶ研究開発の成果です。
私たちのチームと協力してくださったみなさまのおかげです。
そして、臨床試験に参加するために時間と労力を費やした何百もの家族の協力がなければ、
実現は不可能でした」
アメリカではまもなく、EndeavourRx治療が医師からの処方箋にもとづいて、家庭で利用できるようになります。

(出典・画像:米Akili
テレビゲームなら、薬物に対する心配もなく、何より子どもが楽しく取り組んでくれるはずです。
こうした治療目的のアプリやテレビゲームは「デジタル薬」とも呼ばれるようになってきました。
どんどん出てきて、楽しく助けてくれることを願っています。
米アキリ社は日本の塩野義製薬と提携しています。
今回のFDAの承認とは別に、日本での臨床試験、厚労省の承認が必要となりますが、日本でも早く利用できるようになることを期待しています。
保険適用に向け進められている米スタンフォード大の自閉症グラス

(チャーリー)

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