コミュニケーションは、私たちお互い、そして世界と交流するための基礎です。
発達障害の人と親、先生、きょうだい、介護者、友人は、しっかりとしたコミュニケーションをとることがより重要です。
しかし、一貫したコミュニケーションを築くことは簡単ではないかもしれません。
「愛を示す言語」がそれを助けてくれます。
ゲイリー・チャップマン博士は、愛を表現する主な方法は、肯定の言葉、奉仕の行為、贈り物を受け取ること、身体的な触れ合い、そして質の高い時間を過ごすことだと教えています。
そして、「お互いを理解し合うことで、人間関係はより良く成長する」というシンプルな真理を提示します。
愛のような感情を伝える方法を理解すれば、怒り、悲しみ、痛み、喜び、あらゆる感情もどのように表現できるか理解することができます。
このことは、発達障害の人との関係を構築するときにとても役に立ちます。
なぜなら、どのような療育や支援を行うべきかがわかるようになるからです。
さらに、ある行動が満たされていないニーズに起因するものであることがわかれば、より助けられるようになり、よりよい関係を築けます。
発達障害の人との愛の言語を見極めるためには、いくつかの重要な質問をしながら、その人の行動に耳を傾けることが必要です。
例えば、発達障害をかかえるあなたの愛する人が何かに取り組んでいるときに、ほめたことに肯定的な反応を示した場合には、「肯定する言葉」が愛を示す言語といえるでしょう。
一方で、あなたの愛する人が他の人に触れられたときに、パニックを起こしてしまうのであれば、物理的な接触は愛を示す言語にはならないでしょう。
■肯定の言葉
1.何を言っているのかわからないときでも、相手が言葉にしていることや、相手が伝えようとしていると思うことを繰り返す。
例えば、言葉を話すことができない子どもが繰り返し絵を指さしている場合には、
「そのとおりね、本当に素晴らしい絵だね」
そう言ってみてください。そして反応を見てください。
繰り返しそうすることで、きちんと話を聞いていることを示し、それによってあなたとは安心してコミュニケーションがとれると信頼を築くことができます。
2. 選択肢やスケジュールについて常に声をかける。
肯定の言葉を大切にする人は言葉を大切にしますので、おやつの選択肢やスケジュールの話をしてもいつも反応がなくても、がっかりしないでください。
反応を示すようになるまで時間がかかるだけです。
3.望ましい行動がわかるように、肯定的な行動の直後に言葉で褒めましょう。
例えば、「テーブルを片付けたりしている姿がとても素敵!」など声がけをしてください。
■サポート
1.発達障害の人が助けを求めることが困難な場合、必要とする場合はあなたがサポートするためにいることを理解してもらいましょう。
それはかかえている不安を軽減するものとなります。
例えば、靴のひもを結んでいるとき、宿題をしようと座っているとき、電子レンジを使うときなどです。
2.困難なことについてサポートしましょう。
発達障害を持つ愛する人が何かをするのに苦労しているときに、サポートしないでいることはとても難しいことです。
ただ覚えておいてほしいのは、あなたが代わりにしてしまうのではなく、手助けをするのです。
そのサポートには代わりに行うよりも10倍の価値があります。
例えば、家の手伝いとしてテーブルを拭くことをお願いしているのだったらタオルを持ってきて、
「あなたがテーブルをピカピカにしてくれるから、私はソファーを拭いてくるよ」
と伝えてみましょう。ちょっとした演技が、参考になる必要なサポートになります。
3. 手伝ってもらう。
必要とされていること、大切にされていることを感じさせましょう。
手がふさがっている場合はドアを開けてもらって、「ありがとう」の気持ちを伝えましょう。
得意であるなら、コンピュータでの作業を手伝ってもらいましょう。
障害をかかえる人には、障害のない人たちも弱さをもっていること、そして自分たちが日常生活でどう役に立っているのかを知ってもらわなければなりません。
■贈りもの
1.やる気につなげる 。
発達障害をかかえる人が、受け取れることを知る。
学校から帰ってきたら、お家でお手伝いしたら、という条件をつけることで、自分には能力があり評価されていると感じることに役立ちます。
期待値を設定することを忘れないでください。
例えば、
「この算数の問題を解き終えたら、マインクラフトをしていいよ」
2.大騒ぎで行う。
誇大広告や認知度は、物質的な贈り物そのものよりも優れていることがあります。
誕生日の月であれば、カレンダーにカウントダウンを表示して、誰もが見られるようにしましょう。
大事な日になったら、特別な衣装を選んでほしいかどうかを聞いてみたり、人に伝えてほしいかどうかを聞いてみましょう。本当にお祝いする価値のある日だと感じてもらいましょう。
3.祝日や誕生日を大事にする。
クリスマスでも友人の誕生日でも、飾り付けを手伝ってもらったり、ギフトバッグをまとめたり、カードにサインをしてもらったりしましょう。
逆にストレスになってしまうこともありますが、一体感と展開の中で喜びを体験したいと思っているからです。
■物理的なタッチ
1.感覚的な休憩を与えます。
物理的なタッチを愛の言語とする発達障害をかかえる子どもや大人は感覚に問題をかかえている可能性があります。
その程度は人によって異なりますが、感覚を休ませることは感覚を調整するために必要なことで、物理的なタッチには配慮が必要です。
2.一緒にいる人を選ぶ。
どのチームに所属したいかを選んだり、ソファで隣に座っている人を選んだりして、近くにいる人を選べるようにすると、子どもは幸せな気分になり、自分のお願いを聞いていると感じるようになります。
ただ、事前に適切なタッチの程度については共有しておくことを忘れないでください。
3.ハイタッチや握手で挨拶をする。
物理的なタッチが好きな場合は、秘密の握手、ハイタッチ、親指を立てて、あるいは手を振ってあいさつすることは、意味があり、楽しいものになるはずです。
■質の高い時間
1. 1日5分好きなことを一緒にする時間を確保しましょう。
パズルをする、世界地図を見る、YouTubeで最新の音楽を聴く、機関車トーマスのキャラクターの絵を描く、あなたも一緒になってその時間を過ごしてください。
発達障害をかかえる愛する人にとって、あなたの集中力が一緒に世界にいることを感じさせます。
あなたは彼らについて学び、彼らはあなたについて学び、あなたは思いがけない知識と楽しい物語を受け取ることができます。
2.小規模および大規模なグループ活動に参加してもらう。
大人数のグループ活動に参加しない傾向がある場合は、活動に参加したいかどうかを尋ねたり、会話の進行を手伝ったりして、彼らが参加していると感じるようにします。
可能であれば、仲間との会話に参加させて、一人では養うのが難しいかもしれない社会的スキルを身につける機会にしましょう。
3.きちんと存在を認められるようにする。
あなたがいつもの先生であり、子どもたちはあなたを手本にしていることを忘れないでください。
一緒に映画を見ているときは、携帯電話が鳴らないようにしましょう。
相手と話しているときは、相手の方を向いてアイコンタクトをとりましょう。
発達障害の子が話しているのに、それを遮って話をする人には、丁寧にきちんと話を聞いてから話すようにお願いをしましょう。
あなたが急ぎたいときでも、そのことがあなたと発達障害の子どもにどのような利益になるか考えてみてください。
(出典:米The MIGHTY)(画像:Pixabay)
障害の有無や自分の子とか関係なく、誰でもお互いに大事に思う、尊重することを大切にしてほしい。
お話ができないうちの子とはうれしいときはいつもハイタッチやハグをします。
発達障害の少年のコミュニケーションはドラゴンを描くことだった
(チャーリー)