- 農場で働くことは、発達障害や学習障害を持つ人たちにとってどんな意味を持つのだろうか?
- 雇用されることができない学習障害の人たちが、どのような支援を必要としているのだろうか?
- 学習障害を持つ人たちが働くことで得られるメリットは何なのだろうか?
寒い冬に農場で働くことを多くの人は好まないでしょう。
しかし、ミッチ・ウッドハムは豚たちと一緒に過ごせて幸せです。
発達障害の自閉症と学習障害をかかえる21歳のミッチはボランティアの仕事でさえ見つけることができないと感じていましたが、今ではこうして働けることに喜びを感じています。
2年前から支援団体のメンキャップの支援による雇用プログラムに参加しています。
1日に2回豚小屋を掃除するミッチはこう言います。
「夢のような仕事をしています。
本当に楽しい仕事をすることは最高です」
ミッチは大学で動物の飼育方法を学び、自宅の近くの農場で働いています。
試用期間中に自らの価値を示したのち、給与をもらって働いています。
イギリスでは雇用されている学習障害の人は5パーセント未満です。
しかし、60パーセント以上の人が働きたいと考えています。
ミッチはこう言います。
「障害をかかえる人を雇うことはできないと考える人がいます。
今の時代の私たちを考えれば、それは残念なことです。
今、農場で働いていることは私の人生にとっては大きなことです。
たくさんの自信をもつことに役立ちました。
特に人と会話ができるようになったことです。
そして、農場で動物たちに関わる様々な仕事ができるのがとてもうれしいです」
この農場の責任者であるルイスはこう言います。
「ミッチはいつもベストを尽くして一生懸命働いています。
動物に対するミッチの情熱と熱意がよくわかります」
支援団体のメンキャップのマーク・カッパーは、適切なサポートを受けミッチは素晴らしく仕事をしているといいます。
「学習障害のある人たちに、仕事をする機会が今ありません。
それは生活に大きな影響を与えます。
自立することを妨げます。
そして、自尊心を傷つけ、社会から一層排除されていると感じます。
私たちは、ミッチがこうして素晴らしく仕事ができるように、農場と組めたことをうれしく思っています。
本当にやりたい仕事。
ミッチがこうして仕事ができたことは人生を変え、経営にもそれが良いことがわかります」
支援団体のメンキャップは昨年、学習障害をかかえる約1800人の雇用を支援し、250人以上が雇用されることになりました。
(出典・画像:英Mirror)
やりたい仕事ができる。
最高のことだと思います。その人にも、会社にも、社会にも。
障害のある方だってもちろんそうです。
もっとその点を尊重してほしいと願います。
発達障害の息子がしたいのは皿洗いではない
(チャーリー)