- 1. 仕事に対する興味や好みは、発達障害を持つ人にとってどれだけ重要なのか?
- 2. 発達障害を持つ人が社会とつながるためには、どんなサポートや環境が必要なのか?
- 3. 発達障害を持つ人が友情や人間関係をどのように築いているのか?
クリス・カミンズは、スーパーマーケットのチェーン「セイフティ」のトラック運転手です。
何時間も長距離を走ります。仕事が大好きです。
「大好きな仕事です。音楽を聞きながら走ります。
素敵なドラックを運転して、これ以上いいことはありません。」
そして、いつもの時間いつもの場所で素敵なこともあります。
「こんにちは、クリス!」
「こんにちは、バディ!」
セスは明るくてかわいらしい、好奇心いっぱいの発達障害をかかえる少年です。
そして信じられないほどの記憶力を持っています。
「人と1対1でやりとりすることには困難をかかえています。
ソーシャルスキルは苦手です。」
そうセスの母親は言います。
「しかし、息子は興味をもっていることで人とつながることができます。
会話をしようとします。」
セスは大きくなったら、セイフティのトラックの運転手になりたいと考えています。
セスは近隣地域にあるセイフティの各店舗の場所、そして配送トラックの数を記憶しています。
そして、すべてのトラック運転手の名前も覚えています。
しかし、毎晩午後8時30分にセスに挨拶をするドライバーはクリス一人だけです。
クリスはいつもの場所を、正確に決まった時間に通るようにしています。
月曜日から金曜日、同じように来て、同じようにあいさつをします。
セスは、いつも小躍りします。
踊りと挨拶は一人の少年と家族にとっては、とても重要なことになっています。
「昨日、クリスのトラックが新しくなった。」
そうセスは言います。
セスの家族は、そのまま近くにあるセイフティの店舗にまで行って、クリスの荷降ろしを見ます。
そしてクリスの荷降ろしが終わって、一緒に座って話せるまで待っています。
「座って、話して、世界の問題を解決するんです。」
そうセスは言います。
友人となったクリスとの大切な時間です。
ただ座って、笑い声をあげながら友だちとして話をします。
「私はセスと一緒に座って話をします。
遅くなっても気にしません。」
子どものいないクリスにとってもセスは大事な友人です。
「クリスは私たちの人生にとって本当に大切な存在です。
私たちは恵まれています。
息子にすばらしい時間を与えてくれています。」
そうセスの父親は言います。
話が終わると、セスはクリスのトラックの運転席に少しだけ座らせてもらいます。
それから、次の時間までさよならを言います。
「バイ、クリス。」
「バイ、セス。」
次の時間まで、おやすみなさい。
(出典・画像:米KOMONEWS)
運転手さんはお疲れのところ、本当にありがたいなと思いましたが、
そうではなくて、本当に友だちだから運転手さんにとっても、疲れていても、嬉しい時間なんだろうと思い直しました。
素敵な友情です。
発達障害の子に素晴らしい魔法のような時間をくれたシンデレラ
(チャーリー)