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スマホ+作曲アプリが発達障害の息子をいつどこでも助けてくれる

time 2019/08/07

この記事を読むのに必要な時間は約 11 分です。

スマホ+作曲アプリが発達障害の息子をいつどこでも助けてくれる
  • 音楽に興味を持っている子どもに、どのような音楽教育方法が最適なのか?
  • 発達障害や自閉症を持つ子どもが、音楽を通じて感情を表現する際にどのような支援が必要か?
  • テクノロジーを活用した音楽教育が、発達障害や自閉症の子どもたちにどのような影響を与えるのか?

私の発達障害の息子は音楽が大好きです。息子が9歳の頃のある日、私はGarageBandを彼のiPhoneにダウンロードして、病院での長い待ち時間の退屈をしのげるようにしました。
パニックを起こすことなく、息子は1時間半で作曲まで行えるようになっていました。
私は待っている間に疲れ果ててイライラしていましたが、息子のほうは作曲ができて大きな笑顔になっていました。
私は当時の多くの他の親のように、子どもからできる限りテクノロジーを遠ざけようとは思いませんでした。
遠ざけようとするのは、子どもの学習と成長に役立つ素晴らしい方法を捨てているように思います。
息子が大きくなると、音楽のためのテクノロジー、デジタルツールはますます重要なものとなりました。
息子が4年生になったときに先生がGarageBandを息子たちに紹介しました。
息子たちはiPadとヘッドフォンを渡されました。細かい指示はありません。
2時間後には、息子は作曲した4つの曲を先生に提出しました。
先生からその日電子メールが届きました。
「あなたの息子さんは、音楽の才能があります。」
私の息子の音楽の才能について、私はおどろくことはありません。
なぜなら、1歳2ヶ月のころには息子はドラムセットをたたいていたからです。
いきなり、安定したビートが出来ていました。
数年の間、息子はドラムにはまりましたが、あるときに「ノイズで耳がいたい。代わりにバイオリンがいい。」と言いました。
それから、バイオリン、トランペットなどの演奏に変わっていきました。
そのたびに音楽の先生は、喜び驚いてくれました。
しかし、結局のところどの楽器も「耳が痛く」なってしまいました。
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私の息子は発達障害の自閉症スペクトラム障害です。
私の息子は他の人には見えない細部も見えて、ものすごい集中力もあります。
文章を書くこと、レゴで複雑なものを作ること、複雑な数学の問題を解くこと、何時間もそうしたことができます。そして楽しんできました。
しかし、うまくいかなった場合への耐性が低いため、ちょっとしたことでもパニックを起こしてしまいます。
そのため、伝統的な音楽の教育方法は息子には難しいものでした。
また、他の子どもたちと一緒に演奏することも、息子の過敏な聴覚には耐えられないものでした。
バンドやオーケストラに参加することは拒んだため、他者とつながる、より大きなことに参加するのは難しいことでした。
しかし、今度の先生からもらったメールはそれを変えさせてくれる一歩となりました。
その日のうちに、私もGarageBandを試してみました。
ド素人の曲っぽいものを作るだけでもとても苦労しました。
私は、息子のような発達障害の子どもたちにはこうしたテクノロジーを使った音楽の教育方法について考える必要があると気づきました。
認定音楽療法士のケリー・デブリンもGarageBandのようなテクノロジーが生の音楽制作よりも発達障害のような一部の学生にとってはより取り組みやすいものであること発見しています。
ケリーの療法セッションでは、オリジナルの曲を作ってもらったり、オリジナルで作ってもらった話しの中で使う音楽や効果音を作ってもらいます。
ケリーは発達障害の人の多くが、音楽を演奏するのに必要な運動機能に問題をかかえていたり、感覚の問題をかかえていることも知っています。
そのために、こうしたテクノロジーによって、新しい音楽による学びの方法が実現できたと考えています。
GarageBandは、私のような一般人にとっては細心の注意を求められるものですが、逆に詳細な作業が魅力的であり、作品全体をコントロールし作成することを楽しめる、音楽が創造的なコミュニケーションの方法だと感じる、そんな発達障害の人たちにとっては直感的でとても魅力的なツールとなります。
私の息子は自分で試行錯誤をして基本を学びました。
音楽療法士のケリーのセッションを受ける人たちもそうです。
作曲するのに音楽の才能は必要とされません。
GarageBandは多くの子どもたちに扉をひらくものです。
さらに、発達障害の子の多くは、どんな才能があるのかわかりません。
感覚の問題や感情の理解の困難から、芸術分野での才能の発揮が妨げられていることもあるはずです。
GarageBandはそれを変えてくれる可能性があります。
大きなタップボタンなどは細かい運動が困難な子どもたちを助けます。
音楽のタイムラインに従った直線的な動きや間違いを取り消すことも簡単にできるために、うまくいかないとパニックを起こしてしまう人でも取り組みやすくなっています。
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私の息子はGarageBandで作曲をしているときにパニックを起こしたことは一度もありません。
バイオリンでは一音弾けなかっただけで、床に放り出してしまいました。
しかしGarageBandでは「元に戻す」ボタンをタップするだけで、再び作曲を続けています。
先生、音楽療法士、発達障害の子の親から同じような話があがっています。
どんな科学的な根拠が考えられるでしょうか。
1つの理論は、人との社会的なやりとりは発達障害の人にとって非常にストレスがあります。
一方で、音楽(一人で演奏する場合)は、人とのやりとりを必要とせずに関心のあることだけに集中できます。
GarageBandのようなアプリは不安なくそうした音楽を学習する機会を提供できます。
2017年に「Frontiers in Psychology」というジャーナルに発表された別の研究では、発達障害の自閉症の人は不協和音と伝統的ではない音楽を好んでいることが示唆されています。
デジタルによる音楽作りでは、さまざまなサウンドエフェクトと楽器を利用できます。
また、組み合わせとループを無限に組み合わせることが可能なため、作曲がとてもしやすく好きな曲が作りやすくなっています。
さらに、自閉症のミュージシャンと完全なピッチに関するいくつかの研究は、「自閉症の人は細部を知覚する能力を高めているが、情報をより大きな全体にまとめるのに苦労している」ことを示唆しています。
細かいところを作曲し、ループを作成し、慎重に割り当てることができるGarageBandの機能は、この神経学的なニーズに答えられるものといえるでしょう。
「特別な教育へのすべての親ガイド」の著者アマンダ・モリンは、音楽が大好きな発達障害の9歳の息子についてこう言っています。
「私の息子は、伝統的な学習よりも自分の音楽を作ること、耳で曲をコピーすることが大好きです。
息子にとっての作曲は、自分の頭の中で聞こえている音楽を人に教えることです。
アプリは、彼の心にあるものを録音することを簡単にしてくれます。」
今ではAndroidやMac、PCも使っていますが、私の息子は早くからiPhoneで作曲を行っていました。
この世界は私の息子にとっては騒々しい。
そのため、iPhoneを持って歩けることで落ち着くことができています。
ヘッドフォンをつけて作曲をしていれば、パニックを起こしていた環境でも今は大丈夫です。
混雑したレストランで食事をすることもできます。
今、息子はストレスを感じると少し休んで作曲をはじめます。
そしてそれを聴くと笑顔になっています。
作曲ができるスマホをポケットに入れておくことで、息子は世界にアクセスしやすなりました。
また、以前は言葉にできなかった感情を言葉にできるようになりました。
ストレスやパニックになると、息子は話す能力を失います。
そして話せないことに息子はイライラし、時には危険な状態にまでなってしまいます。
息子は自分の感情のいくつかを特定するのに苦労しています。
息子は物事を深く捉えますが、それらの感情を常にラベル付けしたり理解したりすることができません。

音楽がそれを変えてくれています。
パニックになりそうになると、息子は私に聞かせる曲や曲の一部を作り演奏し、特定の音を重ねて伝えます。
「どんなに怒っているのか聞きますか?」
息子はシンバルと激しいベースラインの曲を聞かせてきます。
音楽についてやりとりすることで、息子を悩ませているものについて、息子の感情が口頭でアクセス可能になっていきます。
スマホのおかげで今ではこんなやりとりが、いつでもどこでも行えます。
音楽療法士のケリー・デブリンも同じような理由で、GarageBandを利用しています。
「あるクライアントは、必要に応じて感情を管理することに苦労していました。
ストーリーを書いて、それにあわせてGarageBandを使用することが役に立ちました。
ストーリーの要素にあわせて、写真を撮り、視覚的なデジタルの本を作ります。
そして、ストーリー内のさまざまな感情や行動にあわせて、曲や音を選択していきます。
クライアントは自宅でそれを行いました。」
テクノロジーが、子供の学習や成長の妨げになると考えていた時代はもう終わりました。
スマホやPCが、息子の音楽的な才能を表現するツールとなっています。
それだけでなく、息子の感情や言葉による表現をサポートしてくれています。
将来、息子が舞台の上でバイオリンを演奏するのを見たいですが、今はテクノロジーでアルバム作りに取り組んでいることを誇りに思います。
私はテクノロジーに対する偏見をもたず、息子の可能性の邪魔にならなくて、本当に良かったと思っています。
息子が次々に作る曲が楽しみでしかたありません。
(出典・画像:米GADGET HACKS SMARTPHONES
新しい楽しいメディアが出るたび、漫画、テレビ、ゲーム、スマホ、みんな子どもには悪いと言われてきました。
結局のところ何でも「やりすぎ」になれば、心身上の問題が出てきます。
今の親は、昔の親よりもそのあたりの理解は進んでいると思います。
そんな昔の親に疑問をもった子どもたちが今の親になっているわけですから。
やりすぎには注意して、楽しく取り組めるのなら、何でもどんどん利用すると良いと私は思います。
発達障害の人の助けになっているアニメ、映画、コミック、ラノベ

(チャーリー)


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