
- どんな特性がサンポーク・ファームで動物の世話をするのに必要とされるか?
- サンポーク・ファームはどのような人たちに農業での雇用機会を提供しているか?
- サンポーク・ファームでは従業員にどのような取り組みをしているか?
細かいところへのこだわりや、動物と仲良くなれることは、サンポーク・ファームで動物の世話をするのに必要とされる特性です。
サンポーク・ファームのディレクター、ロバート・バン・バーナーベルド博士は、発達障害の人とここの仕事との相性はぴったりだといいます。
2016年からサンポーク・ファームは発達障害の人たちへ農業での雇用機会を提供しています。
バーナーベルド博士は、発達障害の人に関わる仕事、農業での仕事、どちらも経験した上でぴったりだと考えたのです。
バーナーベルド博士の娘は4歳のときに自閉症と診断をされ、15歳でレット症候群と再診断されました。
レット症候群は進行性の遺伝的脳障害で、初期段階では自閉症と誤診されることがよくあります。
バーナーベルト博士は、オーストラリアのスペシャリスターンと共同してこの農場を設立しました。
「豚肉業界では、飼育を行う人の給与水準を上げなければならない状況でした。
細部にも注意を払うことができ、動物と仲良くなれる人が求められていました。」
バーナーベルド博士は、発達障害、自閉症の人の多くがこれに当てはまると考えましたが、従来の考え方による採用方法では、難しいものでした。
「働いてもらうのに適した人たちがいるのです。
なぜ、お願いできないのでしょうか。
私たちは、私たちが必要としている人たちに働いてもらえる職場環境を作るようにしました。
発達障害の人たちが活躍しています。
そして、私たちはその過程でたくさんのことを学びました。
全従業員が、多様な一人ひとりと一緒に働けるようにすることに意識しなければなりません。」
サンポーク・ファームでは現在13人を雇用しています。
「私たちが採用した人の中には、すばらしい能力があるにもかかわらず働いたことがなかったり、家から離れたことがなかった人もいます。
今はすばらしい仕事をして、生活も一人で行えています。
友だちもできて、立派な社会の一員となっています。
ここで、彼らは人生が変わったはずです。
まだサポートが必要な人もいますが、こんなにみんなが働けていることは素晴らしいことです。」
ここで一緒に取り組んでいる、カースティ―・リチャード博士はこう言います。
「履歴書を書いて、面接をする。
これは発達障害の人の多くにとって簡単なことではありません。
私たちは、発達障害の人の強みに焦点をあてようと考えました。
そのための機会を設けました。
私たちは写真を見せて、どの動物に何ができそうかを教えてほしいとお願いしました。
書類の作成などは求めません。」
面接もなくしたと言います。
「そして、時間を十分にとって職場を紹介しました。
最初は、作った仮想の豚舎で体験してもらいました。オーバーオールやブーツも身に着けてもらいました。
これは、安全な環境で豚舎を体験してもらうためです。
それから翌日、実際の豚舎を見学してもらいました。それから2週間、トレーニングを受けてもらいました。
そして、その後も続けるかどうかは自分で決めてもらいました。」
サンポーク・ファームでは、必要としている役割に合う人を採用するのではありません。
その人に合う役割を作ることを目的に、そのようにしています。
「私たちは、それぞれの人にあった仕事を作りました。
役割にあった人を求めるのではなく、人にあわせて役割を作るのです。
このチャレンジは、私たち従業員全員にメリットをもたらしました。
仕事への意識が高く、社風もよく、そして生み出す価値も向上させました。
将来は、発達障害の人向けとしている、こうした取り組みをなくしたいと考えています。
すべての人、一人ひとりにこうすることができれば、発達障害など関係ないからです。」
(出典・画像:豪WEEKLY TIMES)
仕事に合った人を求めるのではなく、その人にあった仕事を作る。
なので、みんなが持っているものを発揮して楽しく働け、生きていくことができる。
素晴らしい理想的な仕事、働き方だと思います。
でも、それは特殊なここの農場だからできていること。
しかし、そんなふうに簡単にあきらめて、思考停止しないようにしたいものです。
「合った」人を見つけたいと思ったら、超ぴったりのロボットを簡単に調達できる時代になっていくでしょう、
単純に、合った人を見つけたいと考える人はAIにとって代わられそうです。
人に合った仕事を作ろうと、人中心で考え創造や発想するところにはロボットもAIも出番はありません。
仕事に合わせた活躍はロボットやAIにおまかせし、合わせるよりも、それぞれの人がより自由で楽しく活躍できる未来を私は期待しています。
発達障害の人たちが自分たちのビジネスとしてビールを生産販売
(チャーリー)