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発達障害を引き起こす原因について科学的に現在わかっていること

time 2019/02/19

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

発達障害を引き起こす原因について科学的に現在わかっていること
  • 環境要因が発達障害に与える影響は明らかになっているのか?
  • 発達障害に影響を与える可能性のある環境リスク要因は何が挙げられるか?
  • 環境要因と発達障害の関連性について、科学的な証拠はどの程度存在するのか?

発達障害、自閉症は遺伝、そして環境の相互作用から生じると考えられています。
何十もの遺伝子が関係していることがいわれていますが、環境による原因は特定することが困難なままです。
「環境リスク要因」という言葉には、通常の場合、化学物質や汚染物質が想像されますが、発達障害について研究する科学者たちはより広い定義を用います。
DNAに含まれていない、発達障害を引き起こす原因と考えられるものをいいます。
例えば、糖尿病の母親から生まれたこと、早産などがこれまでに考えられました。
過去15年、発達障害に関係すると疑われた数多くの要因が調査されました。
しかし、決定的なものは見つかりませんでした。
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わからない理由はなんでしょうか。
それは発達障害についての「環境リスク要因」研究は、他の研究者が行うと異なる結果になることがよくあるためです。
例えば、妊娠中に抗うつ剤を服用すると子どもの発達障害リスクが高まることを示唆する研究がいくつかあります。
しかし、他の研究者が研究調査を行うとそのような結果は見い出せませんでした。
こうなってしまうのは、ほとんどの研究はそのときの特定の人間の集団を対象とした健康状態の分析、疫学的な研究から成り立っているためです。
これは、特定の人間の集団内において、Aという健康状態の人にはZという健康状態の人も多かったという関係性を示すだけのもので、AだからZだったという、原因と結果を示すものではないからです。
Aという状態になることは、Bという状態、Cという状態になることも多く、BだからZになった、CだからZになったと、Aという状態になることで現れる無数の他の状態があるために、結局どれからZになったのかを指摘することが困難なのです。
また、環境リスク要因について「測定」することも多くは簡単ではありません。
親も自分や子どもに何が影響を与えたのかわからない、何があったのかを忘れていることもあります。
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このような状況の中で、科学者たちに可能性があると考えられている環境リスク要因は、妊娠中や出産時に作用を与えるもの、早産、低体重児、母体糖尿病、母体高血圧などです。
しかしこれらも、発達障害に影響を与える可能性が考えられるだけで、はっきりした理由が見つかっているわけではありません。
一方で母体の免疫系は、発達障害のリスクと関係があるようです。
感染症、重度のインフルエンザなど深刻な病気などによる妊娠中の入院と、子どもが発達障害になるリスクの増加に関連性はあります。免疫系に疾患をもつ女性の子どもの発達障害リスクも高いものとなっていました。
母親の抗うつ剤の使用の影響については、慎重に検討されています。
それは薬による影響ではなく、うつになる遺伝的な要因が影響することも考えられるためです。
ここ数年、大気汚染が発達障害のリスクを高めるという研究が多くあります。
しかしそれらは、たくさんある大気汚染物質のどれが関係するのか、多くの疑問を残したままです。
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これまでに、発達障害となることに影響を与えないとわかったものはあります。
インフルエンザなど予防接種、妊娠中に行われる定期的な予防接種が発達障害のリスクを高めることはないようです。
小児ワクチンがそうでないことも明らかになっています。
ワクチンが発達障害の原因であるとした過去の研究は、詐欺でありすでに撤回されています。
裏付ける証拠はありませんでした。
妊娠中の喫煙も発達障害には関係ありません。
しかしもちろん、妊娠中の喫煙は他の多くの面で有害です。
発達障害のリスクを下げるものとして、妊娠中にビタミンD、ビタミンB-9、葉酸のサプリを摂取することがよいといくつかの研究は示唆していますが、決定的な証拠があるとはいえません。
なお、これから子どもをもつ人は、発達障害のリスクを高める環境要因があったとしても、そのリスクは大きくないことを知っておくことが重要です。
例えば、2014年に行われたスウェーデンの大規模な調査では、妊娠中に感染症になった場合でも子どもが発達障害となるリスクの増加は0.3パーセントにすぎませんでした。
(出典:米SPECTRUM)(画像:Pixabay
発達障害となる原因について、結局のところ現在はっきりしてるのは、遺伝的なもの、環境的なもの、それらの相互作用だろうという程度のようです。
そして、欧米では予防接種率が下がって子どもへの健康被害が懸念される状況にまで誤りを信じた人が多くなったため、予防接種、ワクチンが原因ではないことは強く指摘されています。
また、「大気汚染」が原因だという欧米のニュースを最近目にすることが多かったのですが、それもあまりに漠然としている感じがします。それは発達障害に限らず多くの障害や病気と相関する、発達障害の原因の原因にはなるだろう当たり前のことだと思うので。
一見すると、数字があって科学的に見せているようなものでも、悪意がある場合には注意して見る必要があります。
例えば
 
問.この危険なものはなんでしょうか?
・がんで亡くなったかたの85%が生まれてからこれをほぼ毎日、数時間おきに摂取していた。
・自殺した人の70%に、自殺行動を起こす前の24時間以内にこれを摂取していたことが認められた。
・この地域で最近6ヶ月の間に死亡者を出す交通事故を起こした者の90%以上が前日の夜にこれを大量に摂取していた。
 
 
 
 
 
答.「お米」
怪しい治療法などは、Aの人はBであることも多かったという、こうした相関の数字を使って、きちんとした効果が出る理由を科学的に説明することなく、もっともらしくごまかしていることがよくあります。注意しなければなりません。
発達障害は治せないしワクチンが原因という嘘が命を奪っている

(チャーリー)


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