- 発達障害や自閉症を持つ人々が働くことによって得られるメリットは何か?
- オウルカフェが提供するサポートやプログラムは具体的にどのようなものがあるのか?
- カフェでの仕事が、雇用やインターンシップの機会にどのようにつながっているのか?
「オウルカフェ」がオープンした初日、キャサリン・ビューモントはお店に立つとほおを流れた涙を静かにぬぐいました。
オーダーを待つ長く続くお客さんの列を見たからです。
キャサリンの二人の子どもと同じ発達障害の人たちがここで働いています。
「私の子どもたちの将来を考えたときにうかぶ年齢の人たちが、ここで働いています。
素晴らしい光景です。
発達障害の人たちが立派に仕事をしている姿をみて、本当に素晴らしいと思いました」
このオウルカフェは、ここカナダのオタワでは唯一の発達障害、自閉症スペクトラム障害のスタッフが働き訓練をしているお店です。
営業時間外は、発達障害の人たちのさまざまなプログラムなどを行う拠点ともなっています。
カフェで支援を行っているスザンヌ・フォードはこう言います。
「このカフェは、人がどこに行っても見えるようになっています。」
ここで働くヨルダン・エドワードは、ここで働き続けたいと言います。
ヨルダンはここができる前に、仮設で作られた小さなカフェで働いていました。
今のヨルダンの目標は、カフェラテとカプチーノの作り方をおぼえることです。
ここで働く人の中には、話すことができない人もいます。
スタッフがサポートして働いています。
働く時間も、それぞれの人を考慮したものとなっています。
ここで働くことは、雇用やインターンシップの機会につながります。
「ここは障害のある子どもたちが誰でも来れて、自分の能力に集中して取り組める、特別な場所なんです。
ここで働くことで、たくさんのスキルを身につけることができます。」
カフェのオープンの初日はとても忙しかったにもかかわらず、ここで働く人たちは新しいレジ、新しいエスプレッソマシーンの使い方を学びながら、お客は笑顔で辛抱づよくオーダーを待ってくれていました。
他のカフェでは考えられないことでしょう。
オウルカフェでは仕事のミスは大歓迎です。
発達障害の人にとって安全な場所、不安を克服する機会になっています。
「私たちは、仕事に不安を感じるかもしれない、叫んでしまうかもしれない、とても遅くなってしまうかもしれない、そうしたことを理解しています。
そうしたことがあるために、これまで雇用されることが難しくなっていました。
私たちは理解し、受け入れます。
私たちの目標は、子どもたちがこれから大きくなっていくなかで、入院したり、うつ病になったりすることを避け、友だちができ、自立ができるように支援していくことです。」
(出典・画像:カナダCBC)
仕事のミスは大歓迎。
なので、安全な場所、不安を克服する機会になる。
もっとこうしたお店が増えていっていいと思います。
張りつめた空気、無理した笑顔のお店。
そんなお店よりも、私はそうした人間らしいお店のほうがまた入ってみたくなります。
研修を受けた100名がお客となる発達障害の人が学べる中国のカフェ
(チャーリー)