- VRやARを使用したトレーニングは、なぜ発達障害やPTSDなどの人々に効果的なのか?
- 人工知能がセラピストとして有効な場合、その特徴は何か?
- VRやARのトレーニングを受けることで、どのような改善が期待できるのか?
米カリフォルニア大学のスキップ・リッツォ博士はVR(仮想現実)とAR(拡張現実)を使って、発達障害の人、退役軍人、元受刑者たちが日常生活を過ごせるようになることを支援してきました。
最新のARのプロジェクト「セカンド・チャンス」では、未成年犯罪者も支援します。
AI(人工知能)が本物の人間よりもセラピストとして優れる場合があります。
AIは、飽きることもなければ面倒に感じることもありません。そのため、繰り返し行うことが必要なトレーニングでは特に向いています。
発達障害の人、PTSDの元軍人などに向けたこうしたトレーニングの場合にはさらに当てはまります。
米カリフォルニア大学のクリエイティブ・テクノロジー研究所(ICT)のメディカルVR担当ディレクターであるスキップ博士は20年以上にわたって、研究開発を行ってきました。
スキップ博士が設立したベンチャー企業では、VRヘッドセットを使い「セカンド・チャンス」を使った訓練を、仮釈放された未成年犯罪者に対して行いはじめました。
受刑者は、釈放されても個人的な人と人との関係を築くことや雇用されることに苦労します。
それができるようにならなければ、再犯率を下げることはできません。
「セカンド・チャンス」は、発達障害の人たちのために既に利用されてきました。
VRで対話を行うトレーニングエージェントによって、面接の練習などができます。
新しい方法によって、雇用を助けるものです。
米カリフォルニア大学のICTの使命は、社会に役に立つ技術開発を行い、実際に社会に適用することです。
セカンド・チャンスには、VRの6人のエージェントがいます。
モニターやVR、ARヘッドセットを使って、インタラクティブに体験をします。
発達障害の人、退役軍人、受刑者にあわせて、性格や話す内容、状況を変えた、その人にあったエージェントが用意されます。
例えば、発達障害の人は予期していないことへの対応や交渉などは得意でありません。
しかし、仕事ではそのようなことがいっぱいです。それに慣れるための準備が必要です。
そうした状況を何度もVRで繰り返すことで自信をつけることができるのです。
(出典・画像:英PC MAGAZINE)
VRやAR、本物の状況や本物の人間を相手にしないことで、効果的に行える練習や学びがあります。
必要な人に、どんどん使いやすく、使える環境が増えてほしいと思います。
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