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特別支援を必要とする子の親はビジネスでも役立つスキルを持つ

time 2019/01/11

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

特別支援を必要とする子の親はビジネスでも役立つスキルを持つ
  • 特別支援を必要とする子どもを持つ親は、仕事のキャリアを積むことができるのか?
  • 特別支援を必要とする子どもを持つ親が持つスキルは、ビジネスで活かせるのか?
  • 日本の働き方改革が特別支援を必要とする子どもを持つ親たちにどんな影響を与えるのか?

私、エミアライヤ・デュライラジは医療相談に関わる仕事をしていました。
2年前に双子を妊娠しましたが、予定より3ヶ月早く生まれ、何度も手術を受け14ヶ月間、病院で過ごしました。私のキャリアは終わったように思いました。
アメリカでは5人に一人の子どもが特別な医療を必要としています。
その割合は増え続けていて、私のような親たちも増えています。
アメリカでは障害をもつ子どもの親の40%が介護をするために離職しています。
離職していない親も、休みをとらなければならないことが多くあり職場での配慮を必要とします。
私もフルタイムの仕事はあきらめ、パートタイムで仕事をしました。
キャリアは半ばあきらめました。
しかし、予想外のことが起こりました。
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子どもをずっと介護してきたことが、私を専門家にしたのです。
1日2回、病院の中で医師たちと巡回するようになり、コミュニケーション能力に磨きがかかりました。
また、別々の場所にいた双子の介護をするためにしてきたスケジュール管理の方法が、私の仕事を効率良いものに変えました。また、保険会社との医療費についてのやりとりは、私の交渉能力を高めました。
私は自信がつきました。
そして、私は思いました。
特別支援を必要とする子どもをもつ親は、仕事のキャリアを積むことができなくなる。
そんな一般的に思われていることに、異議をとなえたいと思ったのです。
例えば、介護の経験はビジネスでも役に立つという主張はどうでしょう。
私はこんな考えを支持する他の親たちにも会いました。
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ニューヨークのジュディ・ウェラージュは、13歳になる障害のある娘を持つことで、達成能力が培われたといいます。
「こんな格言を聞いたことがあるはずです。
『仕事をお願いするのなら、忙しい人にお願いしろ。」
娘が小さかった頃の私は、まさにそんな人だったと思います。」
このことについて著書もある、ロサンゼルスの神経心理学者のリタ・エイシェンスタインはこう言います。
「特別支援を必要とする子どもをもつ親が生産性が高いことはめずらしいものではありません。
そうした親になると、より強く目標を持つようになり、するべきことの優先順位づけもうまくなります。
そればビジネスの場面においては、より良心をもって、より集中して仕事を行い、短時間で多くの成果をもたらすことができるようになるのです。」
そして、ずっと続けていくこと、持続性も特別支援の子どもを持つ親が磨く大きなスキルの一つです。
「特別支援を必要とする子どもの親であることは、ときには圧倒されるような問題に直面することを意味します。」
そう、発達障害で話すこともできない10歳の子の母であるジョディ・ギャラ―は言います。
「落ち込むことが何度もあり、ノーと叫んだことがそれはたくさんありました。
しかし、繰り返していくうちに少しずつ簡単になっていきます。
そうして、強く、広い視点が身についてきたんです。」
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そして、特別支援を必要とする子どもの親は、面倒なことにも積極的に参加しなければなりません。
これは、ビジネスにおけるリーダーシップにつながるものです。
特別支援を必要とする3人の子どもをもつ母のホリー・アンダーソンはこう言います。
「たくさんの場面で、私は子どものために立ち上がる必要がありました。私は自分を完全に変えました。」
たくさんの仕事を同時にうまくこなしていく能力を向上させた親もいます。
ロサンゼルスの、障害のある子を含む4人の子どもを持つ母のライアン・グラナダスはこう言います。
「11年間、平均すると睡眠時間は4時間くらいでした。
私は過労と医師から診断されていました。」
ライアンはそれまで教職の仕事をしていました。
現在は非常勤で教職の仕事をし、フリーランスのライターとして活躍をしています。
「振り返れば、私がビジネスで最大の成果を上げたのは、息子が生まれた後でした。
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こうした、ビジネス上でも活きるスキルの向上は、特別支援を必要とする子の親にとっては朗報でしょう。
しかし、家族のニーズに柔軟に対応できない職場もあり、そうした親たちの就業には依然として困難があります。
ファミリー・ケアギーバー・アライアンスによる調査では、勤務時間を柔軟にしている企業は53パーセント、テレワークを許可している企業はわずか22パーセントです。
これは、複雑な医療ニーズをかかえる子どもを持つ親にとっては、予期せぬ入院などだけでなくふだんの対応も困難なものにしています。
「特別支援を必要とする子どもをもつ親は、職場ではとてもわかりにく差別を受けることになります。
それを、誰も差別とは思っていません。でもそうなんです。」
ロサンゼルスの神経心理学者のリタ・エイシェンスタインはそう言います。
特別支援を必要とする子どもを持つ親は、特別支援を必要とする子どものためにまわりに謝り続けるのではなく、得たスキルを見てもらう必要があります。
仕事でも、家庭でもうまくやっていくために、必要な戦いを経験して培ってきた交渉能力などのスキルを伝えるのです。
結局のところ、私たち親は、家族が必要とするもののために戦わなければならないのです。誰も助けてはくれません。
(出典:米The Washington Post)(画像:Pixabay
昨今の働き方改革の日本ではどうでしょうか。
自由な勤務形態が、より広まっていってほしいと思います。
発達障害だから無理。と言った娘と父が一緒になって人気ユーチューバー

(チャーリー)


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