- 発達障害や自閉症をもつ子どもが得意なことや興味を見つけることは可能なのか?
- 療育方法として親や家族が子どもの興味や得意なことを活かすことは効果的なのか?
- 子どもの興味や得意なことを活かして、親子で創作活動を行うことは、子どもの自信や社会性にどのような影響を与える可能性があるのか?
息子のジェイクが発達障害と診断をされた3歳半のころをレッド・ブラッドショーは思い出します。
発達障害と診断されたことを受け入れるのは簡単ではありませんでした。
「理解できていなかったので、いろいろな本を読んで研究しました。
私はあきらめてしまうことはしたくありませんでした。
今は発達障害について理解をし、自分に何ができるかを考えるようになりました。」
父親のレッドとジェイクはどちらもスーパーヒーローが大好きでした。
それがレッドのできることにつながりました。
「スーパーマン、スパイダーマン、バットマン、どれもジェイクは大好きで話をしました。
スーパーヒーローは唯一、ジェイクが話せることで、息子と話をすることができたんです。」
父親のレッドと、ジェイクは療育方法の一つとして、一緒に絵を描くことを始めました。
レッドは、ジェイクが自分自身をスーパーヒーローとして描きたがっていることがわかりました。
そして、息子のジェイクは自分の頭の中に描いた世界で、複雑な物語を語りました。
「キャラクターを生み出すだけでなく、世界全体、宇宙を創造していることが素晴らしいと思いました。
その話を聞くことは、とてもうれしいことでした。」
そして、ジェイクの考えたキャラクターは、学校でジェイクを助けるものとなりました。
「学校で使っている絵カードの一部を、ジェイクのキャラクターで描いたんです。
視覚的に学校で学ぶのを助けることができました。」
この絵カードが、ジェイクとレッドの最初の本「ジェイク・ジェットパルスの冒険」につながっていきました。
最初に本を見た学校の同級生たちは、みんな大好きになってくれたとレッドはいいます。
これまでに、2つのコミックと3つの物語を出版しています。
ジェイク・ジェットパルスと歴史上の人物が出会っていく、歴史の本を次に出版する予定です。
息子のジェイクがキャラクターと主なストーリーを考えます。
父親のレイクが、それを活かして、コミックや物語にしていきます。
「息子は、私のアートディレクターなんです。
息子は考えていることのすべてを私に教えます。
私はそれを目に見えるようにするんです。
こうして本を出すようになってから、息子には自信がついて、社交的にもなりました。
息子はとても幸せそうに取り組んでいます。」
レッドは、Adobe PhotoshopとIllustratorの使い方を独学で学びました。
ずっとコミックは大好きでした。
レッドは、超人ハルク、スパイダーマン、バットマン、そうしたスーパーヒーローのコミックを見て育ちました。
誕生日にもらったプレゼントはスタン・リーの「漫画を描く方法」という本でした。
「一番、これまでに持った本の中で、一番に大事な本です。」
スタン・リーが亡くなったことには、ひどく悲しみました。
「スタン・リーが作ったキャラクターのすべてを見てください。
私がもっとも尊敬していることです。
それらは、スタン・リーが作った、人々を幸せにした方法なんです。」
父親のレッドと息子のジェイクは、「ジェイク・ジェットパルス」を出版すると、ウェブサイトも立ち上げました。
発達障害の自閉症スペクトラム障害の詳細についても学べるようになっています。
子どもたち向けのスーパーヒーローを使った学習シートのダウンロードもできるようになっています。
息子のジェイクは、このウェブサイトができてから、他のたくさんの自閉症スペクトラム障害の子どもたちとつながることができました。それだけではありません、親や弁護士、教育関係者ともです。
「僕の両親は、『私の息子はあなたたちが作った本が大好き。」そんなメールを受け取っています。
僕も一緒に作れていることがうれしいです。」
そうジェイクは言います。
今、ジェイクは小学三年生です。
本を読むことも以前に比べてよくできるようになったと父親のレッドは言います。
息子のジェイクがいなければ、「ジェイク・ジェットパルス」が生まれることはなかったと父親のレッドは言います。
「息子は信じられないほど素晴らしい子どもです。
そして、面白いんです。
私は絵を描くことができますが、息子は話を作ることができるんです。」
(出典:米NBC NewYork)(画像:jakejetpulse.com)
子どもが持っている得意なことを見つけ、そして伸ばすのを手伝っていく。
そうありたいです。
親と子が一緒になって、こんな創作活動ができて、まして本にまでなったら本当に素晴らしいですね。
発達障害の人の助けになっているアニメ、映画、コミック、ラノベ
(チャーリー)