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発達障害の子が2つめ3つめの言語を学んでいいのか?

time 2016/07/27

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

発達障害の子が2つめ3つめの言語を学んでいいのか?
  • 発達障害の子どもにバイリンガル環境は悪影響を及ぼしますか?
  • 発達障害の子どもが複数の言語を学ぶことは可能ですか?
  • 発達障害の子どもに対して、親が母国語を使うことは有益ですか?

発達障害の子どもは、2つや3つの言語を話す、バイリンガルやトライリンガルの環境におかれると困難な状況になると長い間信じられてきました。
周りとのやりとりが難しい子どもたちは、さらに他の言語を学ぶのはとても難しいはずです。
しかし、ある専門家たちはバイリンガルの環境は発達障害の子どもには逆によいことだと考えています。
2つめ、3つめの言葉はふつうの子どもでは考える力、注意力、落ち着き、読み書き、メンタルの強さに良い影響を与えます。
発達障害の子どもも、そういった複数の言語の環境におかれると、同じようによい影響があるとのことです。
専門家たちは、バイリンガルにおかれた発達障害の子どもたちも、一つの言語しか話さない子と変わらずにまわりとのやりとりを身につけ、それにかかる時間も同じであることを見つけました。
音響音声学のUBCスクールのステファ・マリノバトッド教授はこう言います。
「バイリンガルの発達障害の子どもは、一つの言葉の環境にいる子どもよりも、多くの語彙を獲得できます。」
バイリンガルは発達障害の子どもにとって妨げでも難しいことでもありません。
さらに、バイリンガルの発達障害の子どもたちは発声や指差しなどのジェスチャーが多くなります。
これは、バイリンガルの発達障害の子どもが、言葉に寄らないコミュニケーションや、他の人から注意をひくことにおいて優るのを示しています。
バイリンガルの環境ではその家族にもよいことがあります。
例えば、中国やメキシコからアメリカに移住する家族は、母国語の他に英語を使えないと困ることになります。
発達障害の子どもは一つの言葉しか学ぶことができないと考えている家族は、使う言葉を英語に切り替えたりします。
このような場合には、コミュニケーションができなくなったり、言葉を失ってしまう結果になってしまうことがあります。
無理に英語だけを使うと、親からの愛情のある言葉もそっけない言葉も、発達障害の子どもとのコミュニケーションをより難しいものにしてしまうのです。
英エジンバラ大学の発達心理学のスー・フレッチャーワトソン教授によれば、家族があまりに言葉にこだわってしまうと、話す量が少なくなって、今までにも疎外感を感じている発達障害の子どもを、より孤立させてしまうことにつながるといいます。
また研究レポートによると、もともと使っていた言語のほうが、愛情やアイデンティティをきちんと伝え、発達障害の子どもに帰属意識を持たせると伝えています。
親も母国語を使ってコミュニケーションをした時のほうが、子どもと仲良くなっている感じがします。
ある親は英語だけだと、話した時には冷たく厳しい感じがして、文法の間違いを恐れてばかりいるということでした。
(出典・画像:parentherald.com
「アメリカに移住した時に、英語ができないと困る。」
「発達障害の子どもに外国語も学ばせるのは困難。一つの言語でせいいっぱい。」
「だから、うちでは英語だけを使おう。」
と考えずに、
もともと使っている言語も使って、発達障害の子どもと生活するのはむしろよいことだという話です。
移住を考えざるを得ない、発達障害児へのケアが足りない国に住んでいたら、切実な問題への明るい話なのだと思います。
発達障害について明らかになってきたことは他にもあります。
時間の感覚にも困難を抱えるという研究結果

(チャーリー)


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