- 発達障害や知的障害のある子どもたちが友だちを作る方法はありますか?
- 発達障害や知的障害のある人たちが将来仕事をするための支援はありますか?
- 社会が発達障害や知的障害のある人たちに対する見方を変えるための取り組みはありますか?
米国疾病予防管理センターによれば、米国では3歳から17歳の子どもの6人に一人は発達障害や知的障害があります。
発達障害の子どもや知的障害の子どもにとって将来、就職すること、そして友だちを作ることは簡単なことではありません。
「ベストバディーズ」という取り組みで、米国では何千人もの発達障害、知的障害の子どもたちに友だちができ、そして将来、仕事ができるようにと支援が行われています。
ベストバディーズは、必要とする生徒と支援する生徒がペアを組めるようにします。
お互いの関係を築き、発達障害や知的障害の子どもが自立できるようになることを目指します。
毎年このベストバディーズではチャンピオンを表彰します。
チャンピオンは代表して、障害のある人たちやその家族が直面する困難を助けるための啓蒙活動や募金活動を行います。
カーメル高校は、米カリフォルニア州の中で最も大きなベストバディーズの取り組みを行っています。
代表のガビ・スティンガーはカリフォルニア州でのチャンピオンの最年少記録をもっています。
ガビは6歳の頃から、ベストバディーズの取り組みに参加してきました。
5年以上にわたって、ダウン症のスカイ・シンプソンとペアを組んでいます。
「私たちは一緒に散歩をしたり、食事に行ったりします。普通の友だちと変わりません。」
これまで困難になるようなことも、一緒になって乗り越えてきました。
「高校、中学となると難しい状況になったり、友だちが変わったりします。
しかし、バディになるとずっと一緒です。友だちです。ずっとお互いを受け入れるんです。」
ガビの目標は、障害のある人たちに対する社会の目を変えることだといいます。
「障害のある人、障害のない人、同じなんです、変わりません。
社会はもっとつながらなければなりません。」
この高校でベストバディーズの取り組みに参加しているのは、ガビの他にもいます。
新任の先生のクリスティーナ・エリスです。クリスティーナが現在のチャンピオンです。
「校内だけではもうなく、この地域でのベストバディーズの取り組みは大きなものになってきました。
地域社会も変わってきたんです。」
ベストバディーズは生徒たちが主役の取り組みであるため、クリスティーナ先生の今の役割は最小限のものだといいます。
しかし、バディに対しては最小限ではありません。
カイリーンとバディになっています。
そして、カイリーンを手伝いたいと考えているものの、反対に助けられていることが多くあるといいます。
「カイリーンのような、私がこれまでバディを組んできた発達障害や知的障害の人たちは、本物の愛と人への思いやりを持っていました。
本当の友だちがどういうものなのかを私に教えてくれました。」
ベストバディーズの取り組みは、知的障害や発達障害の人たちが仕事が就くことができるように助けることも大きな目的です。
カイリーンはもう19年も仕事をし、お祝いをすることになっています。
ベストバディーズに参加した知的障害や発達障害の人たちが仕事ができることを示す輝かしい例となりました。
「カイリーンのような人を知ってもらうことで、発達障害や知的障害の人たちが働けることを理解してもらえるはずです。
そうした人たちが私たちとは違っていても、驚くべき能力があることがわかるはずです。」
(出典・画像:米Fox59)
最近はあまり耳にしなくなったように思いますが、「友だち100人作ろうよ。」なんてよりも、1人でもかまわないので、
変わることなくずっとお互いを受け入れてつきあっていける、こんな友だち、バディ/相棒ができるほうが
はるかにうれしくて素敵なことだと私は思います。
ずっと街を見ていた発達障害の少年・戦争難民・支援:母の願い
(チャーリー)