- ドラムをたたくことが学習や社会的交流にどのような効果をもたらすのか?
- なぜドラムをたたくことで発達障害の子どもたちの能力や行動に変化が現れるのか?
- 他の音楽活動や身体活動と比べて、なぜドラムをたたくことが効果的な方法なのか?
新たな科学的な研究の結果、発達障害の子どもたちが1週間に60分ドラムをたたくと、学習などによい効果をもたらすことがわかりました。
英チチェスター大学と英ハートプリー大学による共同研究プロジェクトでは、発達障害の子どもたちの教師の指示に従う能力の向上や友だちや先生たちとの社会的な交流を良くすることができました。
マイルストーンスクールの生徒たちは10週間にわたって1週間に2回、30分間ドラムをたたきました。
毎週のレッスンで、器用さ、リズムやタイミングにあわせることが向上していくことも確認できました。
チチェスター大学のスポーツと運動生理学について研究を行っているマーカス・スミス博士はこのように語っています。
「これは、ドラムをたたくことが、子どもたちの健康と福祉にプラスの効果をもたらすことを示すユニークで注目するべき研究です。
発達障害の方を支援する効果的で魅力的な方法だと思います。」
この研究では、その効果を示す証拠となるものだけでなく、10週間にわたって生徒たちの行動の様子の変化も評価されました。
慈善団体より寄付された電子ドラムを用いました。
まず先生がたたいて教えていきました。
予備的な研究の結果では、
器用さ、リズムやタイミングなど、子どもたちがドラムをたたく体の動きのコントロールが大幅に改善されていました。
また、家で集中して宿題に取り組めるなど、学校環境以外でも自分を制御する能力が向上していました。
そして、友だちや大人とのコミュニケーションができるようになってきたと、学校環境内でのポジティブな行動の変化も認められました。
社会的な変化、行動の変化、運動に関わる変化の詳細については、現在データの分析を進めているところです。
この研究に携わったすディーブ・ドレイバー博士はこう伝えています。
「ドラムをたたたくということは、身体活動、協調性、音楽性が組み合わさったものです。
それらの要素はすべて良いものでしょう。
ドラムをたたくことは幅広い人たちに、よい効果を与えるものである可能性があります。
今回、発達障害の子どもたちがこうしてドラムをたたくことで進歩し、発展するのを確認できたことは本当に有益です。
集中力が高まったこと、器用に体を動かせるようになったこと、
それだけでなく、行動も変わったのです。」
この研究のプロジェクトでは、10年にわたり研究調査が行われています。
(出典・画像:英チチェスター大学 米Science Daily)
うちの子も太鼓をたたくことはできるので、学校での音楽祭では何度も太鼓の担当をしています。
たたいているときの笑顔は本当にすばらしくて、見ているこっちも笑顔になってしまいます。
それだけでも、本当にメリットがあるものだと思っています。
みんなで一緒に歌えば発達障害の子へのいじめが減るという研究
(チャーリー)