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発達障害の方や家族へ「センサリーフレンドリー試写会」行われる

time 2018/09/02

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

発達障害の方や家族へ「センサリーフレンドリー試写会」行われる
  • 映画試写会で感覚に問題を抱える発達障害の方向けの配慮はどのようなものがあるのか?
  • センサリーフレンドリー試写会ではどのような支援が提供されているのか?
  • 映画上映中に感覚に問題のある方が利用できるサポート施設にはどのようなものがあるのか?

たびたびご紹介している発達障害の女性が主人公の映画「500ページの夢の束」。
「500ページの夢の束」試写会感想と監督インタビューはこちら
感覚に問題を抱えることが多い発達障害のある方に向けた、この映画の感覚に優しい映画試写会「センサリーフレンドリー試写会」が、東京都千代田区の神楽座(KADOKAWA富士見ビル)にて行われました。
ご招待を頂き参加してきました。
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「本試写会の目的は<心のバリアフリー>を目指し、来場者の不安をできる限り軽減し、映画鑑賞を楽しんでいただくこと。」
そうありました。
日本自閉症協会、日本発達障害ネットワークが協力をしています。
今回の「センサリーフレンドリー試写会」では次のようなことが行われました。

1.自由に出入りができる
上映中でもシアターへの入退出が自由。シアター内で立ち歩いたり、声を出してもOK。

2.試写会のための手引き
初めていく場所、初めての体験。環境の変化を苦手とすることが多い発達障害の方たちが、事前に試写会会場につくまでをシミュレーションできるようにして、不安を軽減しようとするものです。目印となる建物や曲がり角などのチェックポイントごとに写真を使ってわかりやすく説明がされているものです。
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3.上映中の場内照明は少し明るめ、音量は少し小さめ、と細かい調整
感覚に問題をかかえる方たちには、真っ暗な空間や大音量の中に長い時間いることが苦痛に感じてしまうこともあります。そのための配慮です。前側は場内照明が暗め、後側は明るめというふうに、自分にあわせた明るさを選べるようになっていました。音が大きくなるシーンでは、手動で音量を小さくするようなことも。
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発達障害の方たちがご覧になる前に、明るさや音についての調整風景。

4.カウントダウンボード
あと何分で上映が始まるのかを、あと何分と書いたカウントダウンボードでこまめにアナウンス。焦らずに過ごすことができるようにするためです。
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5.待機スペースやクールダウンスペース
なれない環境に緊張し、パニックを起こしてしまう方もいます。そんなときに、まわりの目を気にせずに時間を過ごせる場所です。
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今回のクールダウンスペースを設営された、
明治大学 理工学部建築学科専任教授 上野佳奈子 博士(中央)にお話を伺いました。
(左)同大学院 八木淳之介さん、(右)同大四年 濱田真由美さん
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「今回は1日だけの利用となります。そのため、すでにあるものだけでどう作るかに重点をおきました。
このビル内にあったパーティション、そして安価な吸音材だけで、作ったものになります。
まわりの目から離れられる場所と、音や光の環境刺激からも逃れられるように囲んだ場所です。」
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この吸音材は50cm四方10枚で、3000円程度と安価なものだそうです。
耳の高さにあわせて設置がされています。
感覚に問題のある方が困ってしまう場所は数多くあります。
すでにあるものと安価な材料、そして簡単にできることから、そうした場所でもこれなら設けることができるだろうと思います。s6

そして静かに問題もなく、試写会は終了しました。
「500ページの夢の束」試写会感想と監督インタビューはこちら

(チャーリー)

そして、今回は限られた方のみの「試写会」でしたが、「500ページの夢の束」の通常興行での「センサリーフレンドリー上映」も決定しました。
詳しくはこちら http://500page-yume.com/info/archives/128
<実施劇場・日程>
【東京】新宿ピカデリー 9/24(月・祝)朝8時50分の回(10時23分終了予定)
【大阪】なんばパークスシネマ 9/22(土)朝8時50分の回(10時23分終了予定)
※各劇場の開場時間は、朝8時00分です
<上映環境>
・幕間CMの上映ナシ
・予告篇の上映ナシ
・本篇上映中の場内照明を通常より明るめに設定
・本篇上映中の音量を抑えめに設定
・上映中の立ち歩き・声出しOK
・上映中のシアターへの入退出自由
<チケット販売に関して>
・センサリーフレンドリー上映回のチケットはオンライン販売はございません
・2会場分とも、9/15(土)より各劇場窓口にて販売いたします
『500ページの夢の束』©2016 PSB Film LLC

【STORY】 『スター・トレック』が大好きで、その知識では誰にも負けないウェンディの趣味は、自分なりの『スター・トレック』の脚本を書くこと。自閉症を抱える彼女は、ワケあって唯一の肉親である姉と離れて暮らしている。ある日、『スター・トレック』脚本コンテストが開催されることを知った彼女は、渾身の作を書き上げるが、もう郵送では締切に間に合わないと気付き、愛犬ピートと一緒にハリウッドま で数百キロの旅に出ることを決意する。500ページの脚本と、胸に秘めた“ある願い”を携えて―
【監督】ベン・リューイン『セッションズ』 【製作】ダニエル・ダビッキ『JUNO/ジュノ』『マイレージ、マイライフ』、ララ・アラメディン『マネーモンスター』 【出演】ダコタ・ファニング『I am Sam アイ・アム・サム』、トニ・コレット『リトル・ミス・サンシャイン』、
アリス・イヴ『スター・トレック イントゥ・ダークネス』
原題:PLEASE STAND BY/2017年/アメリカ/英語/93分/カラー/シネマスコープサイズ/5.1ch/日本語字幕:桜井裕子 レーティング:G ©2016 PSB Film LLC 公式サイト:http://500page-yume.com


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