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発達障害の子たちも見えない友だち、空想の友だちと遊んでいる

time 2018/05/04

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

発達障害の子たちも見えない友だち、空想の友だちと遊んでいる
  • 空想の友だちと遊ぶことが子どもの社会的スキルにどのような影響を与えるのか?
  • 発達障害を持つ子どもたちが空想の友だちと遊ぶことができるか?
  • 空想の友だちを作ることが療育方法にどのような影響を与えるのか?

「見えない友だち」と一緒に遊ぶことは、子どもが他の人に共感したりするような社会的スキルの基本を学ぶことに役立ちます。
発達障害の子どもたちは、そうした空想の友だちと遊ぶことができないと考えられてきました。
しかしそれは、発達障害の子どもたちの感情発達の理解を妨げるものであったと、今回の研究から考えられます。
米ハッダーズフィールド大学のチームによる研究では、発達障害と診断をされた子どもたちも空想の友だちを作り、遊んでいることを確認しました。
さらなる研究を行うことで、新しい療育方法の開発につながることも期待されています。
ハッダーズフィールド大学で心理学を担当するペギー・デイビス博士らによる研究で、Journal of Autism and Developmental Disorders誌に掲載されています。
空想の友だちはデイビス博士が専門としているものです。
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デイビス博士は、自閉症スペクトラム障害と診断をされた子を持つ親と、そうでない子を持つ親、ほぼ同数ずつ215のアンケート調査を行いました。
この調査結果では、自閉症スペクトラム障害でない子どもの42%が空想の友だちを作っており、自閉症スペクトラム障害の子も16.2%が空想の友だちを作っていました。
自閉症スペクトラム障害の子が空想の友だちと遊ぶのは、そうでない子よりも遅い年齢になってからで、ぬいぐるみや人形などで遊ぶことが増えると、空想の友だちと遊ぶことも増えることがわかりました。
デイビス博士のこの研究でのポイントは、自閉症スペクトラム障害の子とそうでない子との間で、時期や量の差はあっても、空想の友だちを作ることには変わりないということです。
この調査に参加した親たちから聞くことができた、発達障害の子の空想の友だちの例も伝えられています。
いつも子どもの隣にいる目に見えない泡の人、ゴーストバブル。
下水道に棲みついている目に見えないニンジャのマイキー。
友だちに会いたいと思ったときに現れる、現実にいる学校の友だちの透明バージョンのエイダ。
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「自閉症スペクトラム障害と診断をされている子どもたちも、このように空想の友だちを作っていることがわかったことは、典型的な発達をしている子どもたちと同じように想像することはしていないだろうという既存の考えを否定するものです。
想像の友だちは、社会的なやりとりの本質のようなものであり、コミュニケーションに問題をかかえる発達障害の子が社会的スキルを身に付けていくために特別な存在となります。
そして、相手である空想の人の心も作り出すことができているのであれば、それは発達障害の人には難しいと考えられていたものにあたります。」
そうデイビス博士は言います。
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自閉症スペクトラム障害の子どもも、そうでない子供と同じように空想の友だちを作ることが出来ているのであれば、療育方法にも影響を与える、想像力にもとづいた新しい療育方法が作れるはずだとも述べています。
空想の友だちが子どもの発達に及ぼすメリット、そして年齢が少し高い、発達障害の若者の空想の友だちについても、今後研究が行われていく予定です。
(出典:米Science Daily)(画像:Pixabay

むしろ、見えない友だちと多く遊んでいるのだと思っていました。
うちの子も何もないところを見て笑っていたり、声を出したりしていたので。
しかし、コミュニケーションができない、相手方の感情や考えていることがわからない、そうした特徴を考えれば、コミュケーションを行う相手を想像で作り出すことは難しいと考えることも納得します。
私には見えなくても、うちの子にもそんな友だちがもしいるのならと考えると、少しうれしく安心します。
発達障害の人の多くが奇妙な体験をしている

(チャーリー)


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