- 1. 就業支援プログラムは、発達障害の若者がどんな才能を持っているのか理解しているのか?
- 2. 就業先は、発達障害の人たちに適切なサポートや環境を提供しているのか?
- 3. 就職してからの経験や状況が、発達障害の人やその家族にどんな影響を与えているのか?
ものすごい細部への注意力、融通が利かないこと、物事を他の人とは違って捉えること、それらはここで就職するために役に立つ発達障害の若者が持っている才能です。
療法士のカリア・ウィンフィールドは、カーティン大学とソフトウェア品質保証オーティズム・アカデミー(AASQA)と協力してソフトウェアのテスト分野で自閉症スペクトラム障害の若者たちの就業支援を行っています。
AASQAの創設者であるテレ・タン教授は、このコーディングクラブのプログラムによって、発達障害の人たちが自然に才能を、実用的に活かせるようになるといいます。
「ソフトウェアのテストは、企業が十分に行っていることが少ないものです。
私たちは、発達障害の人たちがもっている力を提供します。
細部にも注意を払い、チェックすることができること、
そして、それらを繰り返し行えることです。
これらは、IT業界にとってとても重要なものです。」
療法士のカリアもこう言います。
「コンピュータプログラムに関心を持ったりしていれば、発達障害の人たちの仕事はとても素晴らしいものになります。
企業からプログラムのバグを度々発見してくれたとフィードバックをもらった、最近就職したクリスにもそれが当てはまります。」
プログラミングの技術と新しいテクノロジーの理解は重要なことですが、それだけでなく協同して仕事ができるようになることも、このコーディングクラブプログラムで得られる重要なことだといいます。
こうテレ教授は言います。
「カリアたちが行っている支援では、その発達障害の方がもっている強みを理解すること、そしてその強みを活かしてその人が成長していける仕事とマッチングさせることが大事です。
支援を通じて、発達障害の方と雇用する双方にとってメリットが大きくなるようにします。
新しい環境に慣れるように準備をすることはとても大事です。
それがうまく出来なければ、発達障害の方にとってはひどく辛い体験となってしまいます。
本当に重要なことです。」
療法士のカリアは、雇用する側にも発達障害について教えます。
そして、ここで学んだ発達障害の人たちが期待に応えられること、十分な知識をもっていることを約束します。
「私は、発達障害の人たちがもっている知識や理解の程度、仕事の期待に応えられること、そして発達障害の人たちが能力を発揮して仕事ができるようにするための方法を、事前に雇用する側に会って話します。
仕事に就いたら、発達障害の方、家族、支援者、そして雇用する側、すべてを結び働いていけるようにするのが私の役割です。」
最近就職したクリスの母親のシンディーは、このAASQAにクリスが通うようになってから、仕事に就けただけでなく、クリスの幸福感や人生への期待が高まったといいます。
「息子にとって、本当に最高のことです。
息子はここに通う前は、いつも怒り、そして悲しんでいました。
通ってからは人が変わったようです。
今、息子はとても幸せに過ごしているようです。
息子の笑顔が見えるようになったとみんなも言います。
それまで、笑顔でいることがありませんでした。
今は、笑顔です。」
(出典・画像:豪perthnow)(画像:Pixabay)
笑顔になったら、笑顔を見えたら、こんなにうれしいことはありません。
こうした適切な支援をきっかけに、発達障害の方、家族、そして企業の側でもたくさんの笑顔が見えるようになったらと願います。
発達障害の人を採用してサイバー犯罪に対抗
(チャーリー)