- コミュニケーションが苦手な子どもに音楽や歌はどのような影響を与えるのか?
- 言葉が十分に使えない子どもに対して、歌を通じてコミュニケーションをとる方法は効果的なのか?
- 発達障害をもつ子どもが持つ個性や才能を引き出すためには、どのようなアプローチが有効なのか?
人と話すことやコミュニケーションをすることに苦労している発達障害の6歳の少年は、歌を使って毎日を過ごしています。
ハリーは、ほとんど話すことができません。他の人から聞いた声や言葉の真似をするだけです。
ハリーは3歳のときに発達障害と診断をされました。
そのために他の人とのやりとりに困難をかかえています。
楽しく、愛らしい少年のハリーはしばしば手を使ってジェスチャーでコミュニケーションをとろうとしてきました。
しかし、歌と出会ってハリーは変わりました。
母親の26歳のアレキサンドリアはこう言います。
「息子のハリーは、ダンスや歌、そして笑うことが大好きな小さな男の子です。
息子はエネルギーがあり余っています。
なので、ずっと歩くことが大好きです。電車も大好きです。」
「息子は、音と言葉を真似するだけでずっと話すことはありませんでした。
しかし、歌を歌うことが今はできます。
私たちは息子が学べるように、すべてのことを歌にしようと思っています。
歌で毎日の生活が変わるんです。
例えば、おふろの時間も歌で教えます。歌にして私は歌います。
服を着せるために歌を歌います。
くつしたを履かせようとするときには、くつしたを歌うんです。
息子は真似をします。なので、歌を歌うんです。」
「息子が何かを飲みたいときには、今は歌が助けてくれています。
私たちは、息子がお願いごとができるように、なんでも歌にするんです。」
昨年のクリスマスコンサートで、ハリーは歌い始めたと言います。
「たくさんの人の前で歌を歌うことができたんです。私たち家族は本当に驚きました。」
そう母親のアレクサンドリアは言います。
ハリーは言葉を使った会話ができないために、先生がつきっきりで繰り返し教えたそうです。
「息子はマイクをもって、笑顔で私たちを見ると歌ったんです。
私は、本当に誇りに思いました。感動しました。」
母親のアレキサンドリアは写真を撮ることを嫌う息子のハリーに、動画を撮ることをお願いしました。
「最初は嫌がったのですが、励まして説得して、許してくれたんです。」
「私の息子はふだんの生活でも話をすることができないために苦労をしています。
しかし、息子はあきらめることはありません。
心から、私は立派だと思っています。
本当に綺麗な心と瞳をもっているんです。」
(出典・画像:英Wales Online)
何でも歌にして教える。
なかなか、たいへんだとは思いますが、実りはきっと多いもののはずです。
そして、親子一緒に歌えば、楽しくもなるはずですよね。
発達障害の子の家族には、当たり前ではない
(チャーリー)