- 発達障害の子どもたちが図書館で静かでなければならないという伝統的な考え方から、避けられてきた図書館へのアクセスはどうすれば広がるか?
- ヨガを取り入れた読書の時間は、発達障害の子どもたちとその家族にとってどのような効果があるのか?
- 子ども向けヨガの取り組みが自宅でも続けられる場合、その結果や効果をどのように評価すべきか?
発達障害の子どもたちのために、米マサチューセッツ州にあるポール・プラット記念図書館では感覚にやさしくヨガを取り入れた読書の時間を設けています。
サウス・ショア自閉症センター、そしてリトルビー・ヨガ・カンパニーと提携をし、図書館の職員とリトルビーのクリスティン・ウォーカーたちで、月に1回、発達障害の子と家族を招待しています。
「発達障害の子の家族たちは、図書館では静かにしていなければならないという、伝統的な図書館の考え方から、図書館に来ることは避けていました。
しかし、私たちはいつでも、すべての人たちを歓迎してきました。
図書館に来てもらうためのプログラムやイベントを行っています。」
そう図書館のゲイル・ウォルスは言います。
2月の読書の時間では、「キリンはダンスをおどれない」を読みました。
本にあわせて、子どもたちは小道具を使って音を真似たりしました。
話を終えると、クリスティンが本のテーマや話にあわせてヨガを子どもたち、そして親と行いました。
「すべてのヨガのポーズは大人向けにもともとあるものですが、子どもたちにあわせて別の名前をつけています。
キリンのポーズ、サイコロのポーズ。
お話の中の出会いにあわせてのポーズは、大人のヨガでは幸せな赤ちゃんと呼ぶポーズでした。
伝統的なヨガのメリットも変わらずあります。
呼吸、瞑想、ポーズ、子ども向けでもそれらの全てが含まれています。」
クリスティン自身も特別支援の子どもを持つ親です。
自分の子どもが作業療法士といっしょにヨガをしているのを見て、自ら取組むようになりました。
「子どもたちは、自分の体についてよくわかるようになります。」
キルスティン・シャーマンはこのプログラムに初めて息子を連れてきました。
「驚いたのですが、私の息子はヨガをすぐに大好きになってしまいました。
自宅でもとてもゆっくり、一緒にしています。」
クリスティンはこう言います。
「図書館の多くは、特別支援を必要とする子どもを連れていくことが難しい場所となっています。
この図書館は信じられないほど、みんなが来やすく、快適に過ごせる場所になっています。」
このプログラムは、障害者のためにやさしいサービスを開発することを目的として、アメリカ連邦政府による「全ての人に平等なアクセスを」助成金を利用して、マサチューセッツ州図書館委員会が行っているものです。
(出典・画像:米WICKED LOCAL MARSHFIELD)
みんなで本を読んで、騒いで、そして親子ともにヨガでまた本の世界を楽しむ。
これは楽しくて、頭に体に、とてもよさそうですね。
こんな取り組みをする図書館は、どんどん世界中に広がってほしいですね。
発達障害の子を歓迎。米スミソニアン博物館
(チャーリー)