- 子どもが発達障害を持つ家族が、クリスマスシーズンにサンタと写真を撮ることにどのような願いがあるのか?
- 買い物中に子どもが感覚過敏になり走り出す理由は何か?
- オーストラリアの企業やスーパーが発達障害の子どもや家族に提供するサービスは何か?
私はサンタと写っているジョバンニの写真を1枚持っています。
息子は赤ちゃんだったので、しかたありません。後ろを向いてしまっています。
そして1年後、まだ自閉症スペクトラムと診断をされていなかった私の息子はどんなことでも嫌がりました。
買い物に行く。
いろいろなものを食べる
お昼寝する。
他の子どもたちと遊ぶ。
サンタさんと写真を撮る。
オーストラリアのキャンベラに住む、発達障害の子の母親のエイミー・パルマーも全く同じような状況でした。
エイミーは、サンタといっしょに写った写真を一枚だけでいいので欲しいと願っています。
毎年チャレンジしています。
「息子のリアムがサンタさんと一緒の写真をきちんと撮れたのは生後一ヶ月の頃のものだけです。
一枚だけでかまいません。
私の3人の子どもたちとサンタさんが一緒に写った写真を一枚でいいので欲しいのです。
子どもたちはどんどん大きくなっていきます。
クリスマスは特別なときです。
家族にとって特別なときなんです。
私の息子のリアムには、ただ一緒に買物をするだけでも簡単なことではありません。
私が買い物に行かなければならないときには、別の家族が家で息子を見守っています。
そうしなければ買い物することができないのです。」
そう母親のエイミーは語ります。
私は息子のジョバンニと買い物に行くのが難しいと思ってはいませんでした。
しかし、買い物に行くとジョバンニはいつも走り出してどこかに行きそうになってしまいました。
何の理由もなく走りだすようです。私がつかまえると止まります。
買い物を途中で止めて家に帰らなければならなかったことが度々ありました。
息子を落ち着かせるにはそうするしかありません。
私は、感覚過敏について知っていませんでした。
ショッピングセンターが、難しい環境であること理解できていませんでした。
私は何年もネットショッピングで済ませてきました。
そして最近、オーストラリアの企業が、発達障害の子の家族にとって助かる取り組みを始めました。
安心してクリスマスの時期にサンタさんと一緒に写真が撮れて、買い物ができます。
ショッピングモールを運営しているウェストフィールド社が、オーストラリア全土で「センシティブ・サンタ」を開催します。
このサンタさんたちは、発達障害の子どもが快適にすごせるように研修を受けています。
家族はサンタさんと写真を撮ることもできます。
また、このサンタさんだけでなく、クリスマスの混雑から避難して落ち着くことができるように、静かな空間カーム・ルームも設けてあります。
ウェストフィールドの地域マネージャーのアリソン・ピアゾンはこう語ります。
「クリスマスは夢のような時間です。
私たちは全ての家族が特別な経験ができるようにしたいと願っています。
センシティブ・サンタは特別支援が必要な子どもたちが、安心して一緒にいることができるサンタになります。」
オーストラリアのスーパーのコールズも、68の店舗で毎週火曜日10:30〜11:30に静かな時間を設けました。
照明を暗くし、店内放送もやめ、レジの音も小さくします。品出しも行いません。
そして、誰も厳しい目でみることもないとする時間になっているそうです。
(出典・画像:豪Honey9com)
クリスマス。
欧米では本当に特別な時間なんでしょう。
私も子どもの写真をよく眺めてはうれしくなります。
どんどん写真撮っていきましょう。
発達障害の子どもがもつ力を写真で伝えたい
(チャーリー)