- 発達障害を持つ人がなぜ特定の行動をするのか理解することは重要なのか?
- 発達障害の人やその家族が抱える課題を、演劇やヒップホップを通じて伝えることで何が得られるのか?
- 発達障害の人に対する理解を深めるためには、どのような取り組みが効果的なのか?
多くの人にとって、発達障害とは謎めいたものです。
しかし、新しいミュージシャンと若者たちがそれを変えようと取り組んでいます。
ウィング・パフォーミング・アーツ・プログラムのクリエイティブ・ディレクター、ターニャ・ヘイズとヒップホップアーティストのジェネシス・ビーが演劇「ワンダーランド」を作りました。
ワンダーランドでは、ノアという少年が困難を乗り越えていくのを、苦労しながら手伝っていく家族の状況を伝えます。
ノアの妹のジェニーとノアは、リズム、ラップ、言葉の繰り返しでコミュニケーションをしていきます。
偶然にも「ワンダーランド」に出演する若者たちの全てが、発達障害の家族や友だちをもっています。
そして、出演者の1人であるクリス・クレモンズは自身も発達障害と診断をされています。
クリスは、発達障害の人たちがかかえているストレス、怒り、欲求への不満を表現する、彼らの行動を演じます。
手をぱたぱたさせたり、足で床を踏み続けたり、奇声をあげたり、テーブルの角を触り続けたり、ハンドスピナーを回したりします。
発達障害の人はどんなふうに考えているのか、なぜこのようなことをするのかを他の人たちに教えることは、クリスにとっても初めての経験です。
ノアを演じるアイデン・ラダーは実際にたくさんの発達障害の子どもたちを見てきました。
「たくさんの子どもたちを見てきました、子どもたちがしていることを私は舞台で行います。」
この演劇はヒップホップを得意にしている振付師のエリー・ラドナーにより演出が行われてます。
そして、ヒップホップは発達障害の人たちにあっているとヒップホップアーティストのジェネシス・ビーは語ります。
「ノアは言葉や音を繰り返すことが得意です。
ヒップホップが、自分自身を表現するのに素晴らしい道具になっていくのです。
ターニャと私は、発達障害の人たちが’かかえるコミュニケーションの課題について深く学びました。」
ヒップホップの起源の研究から、発達障害での著名な人たちについて学びました。
ノアを演ずるアイデンは、発達障害による影響を今までとは違ったように捉えているといいます。
「多くの人が発達障害の少年の話などを聞いたことがあるかもしれません。
しかし、家族がどんな経験をしたのか、きょうだいがどんな経験がしたのか、それらが欠けていました。」
この演劇では、発達障害だと考えられている歴史上の人物もキャラクターとして登場します。
観ている人たちに、発達障害への別の視点ももってもらい、発達障害についての理解を深めてもらうことがこの演劇の目標です。
自身が発達障害のクリスは、こう語ります。
「発達障害は、ずっと私を悩ませました。
みんなが私を奇妙な人として扱いました。」
クリスの母親は、子どもたちが発達障害の友だちやクラスメイトについてもっと理解することが必要だと訴えます。
「まず理解してもらうことです。
恐れるということは、知らないということなのです。
発達障害の子どもたちに何が起きているのかを理解すれば、受け入れることができるようになります。」
(出典・画像:米SunHerald)
いろいろ理解してきた大人と比べると、子どもは配慮することもなく残酷だったりします。
それはまだ理解ができていない「子ども」だから。
しかし、本人やきょうだいにとっては、そう思ってちょっと我慢すれば済む話ではなく、ずっと続いたりします。
理解だけで解決は難しいと私は弱気に思ってしまいますが、まずは理解なんでしょう。
多くの子どもに見てほしい発達障害のアニメ
(チャーリー)