- 自閉症スペクトラムの子どもとどのように向き合えばいいですか?
- 特別支援が必要な子どもたちとどのようにコミュニケーションをとればいいですか?
- 他の子どもと違う特性を持つ子どもたちが理解されるためにはどうしたらいいか?
米カンザス州立ウィチタ大学のエイミー・ライトフットは、エイミーが自閉症スペクトラムのいとこリリアンの障害をどのようにして理解してきたかを「私のいとこのリリ」というタイトルの児童書にしました。
エイミーは、大学では発話と言語病理学を学んでいます。
エイミーが5歳のときに、ホンジュラスで宣教師をしている、おばがリリを養子にしました。
「最初は怖かったくらいです。
リリはきちんと歩きません。話しません。私のように遊んだりもしません。
リリは何ができるのか、何をするのかわかりませんでした。
お母さんからは、他の子どもと同じように遊べばいいよと言われました。」
エイミーは、リリがぐるぐる回ってうれしくなっているのを見て、自分もぐるぐる回りだしました。
そうして、一緒に遊ぶようになるとすぐに親友になりました。
大きくなると、エイミーはリリや特別支援を必要とする人たちに関心を持つようになりました。
ホンジュラスにいるリリを訪問し、障害のある子どもたちを支援するプロジェクトを手伝いました。
中学校に訪問したときには、リリと一緒に時間を過ごして本当に楽しみました。
そして、障害のある子どもたちにもっと役に立ちたいと考えるようになりました。
その情熱とともに、エイミーは大人になっていきました。
「私は、大学奨学金申請のために書類を書いていたときに、リリが私の心の源にあることを思い出しました。
お母さんから、私の経験を本にしたらと言われて、一週間で原案を書きました。」
それから、イラスト、編集、出版に約6ヶ月かかりました。
イラストレーターのテオフィオ・パディラは、耳が聞こえません。グラフィックデザインもしています。
テオフィオのイラストは、エイミーとリリの子どもの頃の実際の写真を基にしたもので、エイミーが飼っていた犬や部屋など細かいところも再現されています。
エイミーは、リリから人生の多くのことと喜びを学んだといいます。
「リリを知ればわかります。すごく素敵な人なんです。
リリは、全世界の人の中で、私が一番好きな人です。
一緒にいると、笑顔にならないことはありません。」
エイミーが出版した「私のいとこのリリ」は、特に小学校の先生たちから、子どもたちと一緒に読むのが楽しいと評判です。
「子どもたちに、自分と違う人を恐れたりする必要がないことを知って欲しいと願っています。
発達障害の子どもも、愛の伝え方やコミュニケーションの方法が他の人とは違うというだけです。」
エイミーは本の内容についてこう語ります。
「主人公の発達障害の特徴よりも、異国の人の間や発達障害とそうでない人の間のやりとり、人間関係がわかるものです。」
エイミーは、自分の視野を広げる機会を得たことで夢が実現できた、と州と大学からの支援に感謝をしています。
(出典・画像:米ウィチタ大学)
こうしたすばらしい子どもたちの友情は、どんどん知らせて頂きたいですね。
同じでなくて、違っていいんです。
そう思えるのが、友だちだと思います。
発達障害の子に友だちができ、私にもできた
(チャーリー)