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発達障害の方への感覚配慮の取組みが広がる

time 2017/10/06

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

発達障害の方への感覚配慮の取組みが広がる
  • 発達障害の人が買い物に行くことへのサポートが必要なのはなぜか?
  • 買い物中に発達障害の人が経験するストレスや困難はどのようなものか?
  • 発達障害の人が安心して買い物を楽しめる環境づくりには、何が必要なのか?

買い物に行くというような日常のことが発達障害の人にとっては大きなストレスになることがあります。
明るい照明、うるさい音、混雑した人ごみ、それらはパニックを起こさせるものとなります。
そのために、買い物になかなか行けない発達障害の人がいます。
英国自閉症協会の調査では、発達障害の子と親など介護をする人の64%が買い物に行くことに躊躇すると答えています。
イギリス国内のお店やショッピングモールで、ストレスを軽減するための取り組みが一週間行われました。
照明を暗くし、音楽放送やテレビの画面を消し、発達障害についてお店のスタッフや客も理解する。
4500のお店で1日に1時間、発達障害の人が穏やかに過ごせる時間を設ける取り組みです。
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ジョアンナ・タンは、8歳の息子のオスカーを買い物に連れていくことは簡単なことではないと言います。
「発達障害の息子は、感覚過敏を抱えています。
息子が暴れているように思われることもありますが、まわりの刺激に耐えられないためにパニックを起こしてしまうのです。」
くつを買うのは、とくにたいへんなことでした。
「お店の中はいつも騒がしい状況です。
まわりの人たちが私たちのことを、厳しい目で見ます。
子どもを甘やかせすぎ、しつけができていない。
そんなふうに見ています。
発達障害について、理解されないのです。」
これは、発達障害の人たちの28%が経験していると、英国自閉症協会の調査では発表されています。
お店から出ていくことさえ、求められることがあります。
しかし、ジョアンナと息子のオスカーが、発達障害の人への取り組みを行っているマンチェスターのショッピングモールを訪れると、違いがわかりました。
「最初にここに来たときには、テレビの画面がたくさんあることに、息子のオスカーは圧倒されてしまいました。
それは、とてもつらい状況となりました。
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しかし、今回の発達障害の人に向けた取り組みでは、そんなことはなくなっていました。
オスカーはとても穏やかに落ち着くことができていました。
ちょっとしたことでも、息子には大きな違いとなります。
それは、息子だけでなく私のような親にとっても大きな違いとなります。」
マット・デイビスも9歳の息子、アイザックと同じような経験をしています。
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「騒音、照明、人ごみによって、息子のアイザックはパニックを起こしてしまうことがあります。
そのためになるべくお店に行かないようにしたり、前もっていろいろな準備をする必要があります。
私と妻は、アイザックの感覚過敏に細心の注意を払うだけですみません。
アイザックの行動に対する、周りの人の目も気にしざるを得ません。
とてもたいへんです。」
マットの家族たちも、発達障害の人に対するこの取り組みは、発達障害の人たちが外に出ているのに助けになる素晴らしい方法になると考えています。
「最近は、外に出かけることしやすくなってきました。
しかし、静かであり、照明がきつくなく、人ごみの少ないのがわかったところに限ります。
感覚に優しい、今回のお店の取り組みは、出かけやすくなり、アイザックが成長していくことを助けてくれるものになると思います。」
大手ブランドが今回の取り組みに参加しています。
このフォーティーンショッピングセンター内のクラークス、トイザらスなどの有名なお店がこの取り組みに参加しました。
英国自閉症協会の最高経営責任者、マーク・レバーは多くの店が参加し、多くの人に支持されたことを喜びます。
「私たちは、この取り組み、オーティズム・アワーで発達障害の人や家族が他の人たちと同じようにお店を利用できるようになることになっていくのにつながることを願っています。」
支援団体のサラ・サリバンもこう言います。
「日用品などを販売しているお店で、発達障害の人たちが他の人たちと同じように買い物ができるようになること。そのために多くの人に理解をしてもらい、これを実現するために私たちは取り組んでいます。」
(出典・画像:英BBC
英国では、静かな時間の取り組みがますます拡大しているようです。
うちの子どもと地元の商店街を歩いたところ、その日はいつになく人で混んでいました。
ときどき、子どもが大声を出したりするので、多くの目がこちらを向きました。
気にしないと決めてから、もうずいぶん経ちました。そして慣れたつもりでした。
 
しかし、久しぶりに少し気になってしまう自分がいました。
これは、お店の取り組みでどうにかなるとは思えません。
大きな声や奇声が聞こえたら、振り向くのは人として当然です。
うちの子が楽しくなってあげた声でも、聞く人によっては怖いとも思うはずです。
 
驚かせたり、怖がらせたりした方にはごめんなさいと思いつつ、
振り向かれても、じろじろ見られても私は気にしない。スルーできる人になろうと改めて誓いました。
 
はじまりはこちらでした。
自閉症の方向けにイギリスのスーパーがはじめたこと

(チャーリー)


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