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発達障害の子が舞台で成長し、いじめと闘う

time 2017/09/30

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

発達障害の子が舞台で成長し、いじめと闘う
  • 演劇が発達障害をもつ子どもや若者にとってどのような効果をもたらすのか?
  • いじめの問題を解決するために演劇がどのように活用されているのか?
  • 発達障害の個人がその状態について理解されるためにはどうすれば良いのか?

ジェイコブ・レドモンドにとって舞台は、アスペルガー症候群への偏見や殻から脱出できた場所です。
ジェイコブの妹レイチェル・レドモンドにとっては、いじめに立ち向かえるようになれた場所です。
2008年にポサク・アクション・コニュニティ・シアター(PACT)に母親はこの兄妹を入れました。
そして、ジェイコブは社会的なスキルを持つことができました。レイチェルはここに来ることが大好きになりました。
「即興演劇は、頭を使わせ素早く反応することの訓練になるので、子どもたちの助けになると思っていました。」
そう母親のサンディ・レドモンドは言います。
2008年に夫と共にPACTを設立したキャサリン・カンピオンは、こう言います。
「舞台は、発達障害の子の多くが抱えている、コミュニケーションの訓練になる最適な手段です。
私たちは、子どもが大好きです。
舞台芸術を通じて、発達障害の子どもたちにサービスを提供しようと思いました。」
はじめは、ジェイコブはキャラクターを演じたり、人前で話すことはできませんでした。
「たくさんのキャラクターを演じたことを思い出します。
あるキャラクターはとても怒っているので、これは私とは違う、私はこれを演じたくないと言って、拒否したこともありました。」
しかし、他の子どもたちや母親のサンディも劇に参加すると、ジェイコブは殻を破ることができました。
今、21歳になったジェイコブは、自分のことを考えて、そして考えを整理することができるようになったと言います。
「ただ見ているだけでは、たくさんのことが過ぎていくだけです。それに気づきました。
私は置き物ではありません。そう考えるようになりました。」
PACTを設立したキャサリンは、知らない人を見ることも拒否していた少年が、今は開放的で話をするまでになった成長を見てきました。
「発達障害の人は、芸術に興味をもち、才能を持っていることも少なくありません。
そして、芸術に慣れ親しむと、発達障害の人が日常かかえている問題への対処にも役立ってきます。
舞台での演劇は、人と人とのやりとりです。
他の人の演技をみて、自分も演技する。
そして、友情も築くことができ、孤立しがちな人たちに仲間が自然とできる機会にもなるのです。」
そして、演劇は他にもさまざまな状況で助けになるとキャサリンは言います。
発達障害の若者には、演技のレッスンの他にも、就職の面接試験の練習や、歌やダンスのレッスンも行っています。
そして、これらのプログラムは行政からの資金援助により提供されています。
最近では、発達障害にかかわらず、若者が関係するすべての問題への取り組みをはじめています。
いじめに対してです。
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レイチェルから自分がいじめられていることを聞いた母親のサンディーが、このプログラムを開発しました。
今レイチェルは、中学校や高校で公演する、いじめについての演劇で重要なメンバーになっています。
1時間半の演劇では、ユーモラスなビデオ映像なども用います。
15歳のレイチェルは、いじめは解決できていない、たいへんな問題だと語ります。
「自分がいじめられた経験があっても、知らないうちに、人をいじめていることもあるんです。
言葉によって傷つくことがあることを、多くの人が理解していません。」
ジェイコブは、発達障害の人がその状態のために、いじめられるようなことがあってはならない。
そのことを多くの人に理解してほしいと言います。
「私は、アスペルガー症候群と呼ばれるのは嫌いです。
私をそれで呼ばれ、そう扱われることを望んでいません。
アスペルガー症候群、その言葉を否定するものではありません。
多くの人が、それを誤解しているからなんです。
私は、発達障害でない人と、人として変わりはないことを示したいのです。」
(出典・画像:米DEL MAR TIMES
演劇。私は全く関わったことはないのですが、人とのやりとり、人前で話す、それはすごい練習になると思います。
ただ見ているだけでは、たくさんのことが過ぎていく。
この言葉には、はっとさせられました。置き物にならないようにしたいものです。
 
いじめをなくしに学校に来るスパイダーマン

(チャーリー)


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