- 乗れるダンボールの船を2人で作ることで、どんなスキルが身につくのだろうか?
- ダンボール船のレースに参加する障害を持つ子どもたちが得られるものは何か?
- ダンボール船のレースを通じて、子どもたちが学ぶこととは何か?
手作りのダンボールの船に二人で乗ります。
ミスは許されません。
25以上のチームが参加する大会です。
毎年、米バージニア州のヨーク川でダンボール船の大会が開催されます。
その入場料は、発達障害児童センターへ寄付されます。
主催者であるウィリアムズバーグ・ジェイシーは、その大会で新しい「ホーム・デポ」レースを行うことを発表しました。
それは海賊船レースとして知られるものです。
フットボールコート2つ分の広さの範囲で、水鉄砲で攻撃をしたり戦い、浮いて生き残れば勝ちです。
ホーム・デポレースは、ものを作る能力づくりに役立ちます。
主催団体の責任者であるジェイソン・ブランチャードによって考えられました。
ボートを作る時間があれば、だれでも参加できるものです。
レース参加を登録し、家からハサミをもってくればよいだけです。
用意されたダンボールやダクトテープで、2時間程度で船は作れます。
それから、耐水性をテストします。
「すべての船は沈みます。
きっとそうなります。最後の浮いていた船が勝ちなんです。」
最も面白く、ドラマチックに沈んだ船には、タイタニック賞が与えられます。
子どもたちへのプログラムを行うのに必要な資金を集めるために、発達障害の子どもたちを支援するワンチャイルドセンターも、2チームで参加することを決めました。
子どもたちにとっては、レースに参加するのは楽しい時間を過ごすためだけでなく、日常生活に必要なスキルを得るためにもなるといいます。
このセンターの責任者、ジュリー・クリファーは小学校3年生から中学生までの子どもたちが、チームワーク、コラボレーション、そして問題への対応、創造する力が必要になる理想的な学びができると考えています。
「夏の間はいつもなら、レゴブロックで過ごしています。
組み立てることを学ぶことはできますが、現実世界で使えるものではありません。
夜になれば、泣く泣くバラバラにしてしまいます。
この船作りでは、使える乗れる船になるので、体で楽しめます。」
このダンボールの船の名前を、子どもたちのグループで考え、相談し、決めることも学びとなります。
中学生のチームはU.S.Sという名前を船につけました。
小学校3年生〜5年生のチームは、エリミネーターにしました。
「こうやって決めていくことは、子どもたちにとって必要なスキルです。
他の人のアイデアを受け入れ、共有すること、忍耐することが必要となります。
実際に、みんなで名前をつけることができたので、みんな満足もしています。」
ダンボールの船を作った10歳のカレブは、楽しんで作ったと言います。
「この船の特徴は、一回しか乗れないということです。
水に弱いから。」
クリファーは、ボートが浸水したり、沈んでしまっても、その感覚に耐えることができる子どもたちでチームを作ったと言います。
発達障害の子には、大きな音、にぎやかな人だかり、触った感触に極端な反応を示す子がいるといいます。
ダンボールの船、エリミネーターが沈んでも、カレブは早くも来年も参加したいと言います。
「また出来るかわからないけれど、出来たらまた新しい船を作りたい。」
レースの主催者のブランチャードは、ワンチャイルドセンターを訪れて、ダンボール船の作り方のアドバイスをしています。
すべての年齢の人たちに、このレースはチャンスがある。
それは、ずっと浮いていることよりも、船のデザインで優勝者が決まることが多いからです。
「速く動けるだけではだめです。他にも勝負のポイントがあるんです。」
ワンチャイルドセンターのクリストファーは、来年はホーム・デポレースだけでなく、他のレースにも子どもたちと出たいと考えています。
「夏の間、ずっと出来る活動につなげたいです。そして、家族がみんな参加できるようにも。
私たちの活動にも、ぴったりです。」
(出典・画像:米THE VIRGINIA GAZETTE)
みんなで乗れる船を作れたりしたら、それは楽しそうです。そしていろいろ学ぶことも多いでしょうね。
安全に配慮はされているでしょうが、その点は徹底的にされることを願います。
そういえば、私も中学生の頃に学校のクラスで、牛乳パックで作ったいかだでの川下りがあったことを思い出しました。
作ることで学べることはたくさんあります。
自閉症の子どもたちと親を助けるアート教室
(チャーリー)