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発達障害の子がみんなで学ぶ小さなお庭

time 2017/06/30

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

発達障害の子がみんなで学ぶ小さなお庭
  • どのようにして自閉症スペクトラムの子どもたちの社会的なスキルを向上させることができますか?
  • 発達障害の子どもたちにとって、園芸プログラムはどのような効果がありますか?
  • 親が発達障害の子どもを支援するための有効な方法は何ですか?

米ニュージャージー州のセント・ジョセフ・ウェイン病院の庭では、子どもたちは野菜を収穫するだけでなく、それ以上のものを収穫しています。
子どもたちは、会話や自分の役割を行うなどの社会的なスキルを学んでいます。
種をまいているときには、運動機能の訓練にもなっています。
参加しているのは自閉症スペクトラムの子どもたちです。まわりとのやりとりや集中することに困難をかかえていると病院のスタッフは言います。
この病院のパメラ・マトラーナ教授がこう言います。
「私たちが簡単に学んできたことでも、この子たちにとってはがんばって学ばなければならないことになります。
練習をする必要があるのです。」
病院の玄関の近くの庭は、白い柵で取り囲まれていて、それらは5,6歳の子どもたちの背と同じくらいの高さです。
「小さなお庭」と書かれたTシャツを来た6人の子どもたちが、じょうろをもって、コーディネーターのキャサリン・モランの言うことをきいています。
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この庭での活動は、病院にあるビンダー・オーティズム・センターの数ある活動のうちの1つです。
マトラーナ教授によれば、このセンターの活動に参加する子どもは、現在およそ400人がいます。
そして、逃げ出す子どももいません。
この庭の活動に最近参加した、5歳のアーロン・ファニスは他の子どもたちがここに来るまでの間、おばあちゃんと手をつないで、だまって待っていました。
しかし、庭に入ると、友だちとたくさん話し出しました。
まわりとのやりとりは、この園芸プログラムの大きな目的です。
色がついたしるしのところに来ると、色の認識や人の話を聴くスキルの練習になります。
苗木を埋めるために1つのスコップをみんなで使うときには、子どもたちは自分の言葉を使って、順番ずつ分け合い、使う練習になります。
子どもたちは、植えている間に見つけたミミズをみんなで観察しました。
この前は、ズッキーニの花を見て、バジルの葉のにおいを嗅いで、小さな白い実の名前について考えると、叫んだり笑ったりする声が聞こえました。
「それはトウガラシ!」
悩みながら、アーロンが言います。
ピーマンを見た時には、アーロンたちは興味を持ちませんでしたが、いちごを見た時には触りたくなってしかたがありませんでした。
アーロンのおばあちゃんのグレルダ・ディアスは、アーロンがその年令にあった行動をすることができないので、この園芸プログラムで社会性を学ぶために参加させたといいます。
それぞれの子どもたちに必要な支援は、医師が検討をしています。
それぞれの子どもについての目標に加えて、グループとしての目標もこの病院の活動には含まれています。
アンドリュー・クアズコは、息子のアレキサンダーがこの病院の活動に参加するようになってから、とても改善してきたと言います。
アレキサンダーが6歳のときに初めて参加したときには、のどを鳴らしたり、落ち着かない行動でとても苦労をしました。しかし、毎週参加するようになってから、5歳になる頃には笑顔で元気で好奇心をもつ子どもになりました。
コーディネーターのキャサリンのおかげで、息子が進歩したと言います。
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園芸プログラムでは、子どもたちはコーディネーターのキャサリンたちと話をしたり、発見をしたがります。
しかし、ここで必要とされるのは、友だちに質問したり、友だちに答えたりすることです。
それが発達障害の子どもたちにとっての練習になると、キャサリンは言います。
キャサリンが6人の子どもたちに、3人だけに種まきを手伝ってほしいと頼むときには、参加する3人を子どもたちがやりとりをして決めることを期待しているのです。
多くの場合、発達障害の子どもはひとりでいたり、グループから外れています。
グループに加わっていない、加わり方がわかっていない子どもに対して、まわりとのやりとりができるように教えていきます。
この園芸プログラムは、親にとってもよい機会となります。
子どもたちが庭にいる間、親たちと医師によるサポートグループは、子どものかかえる困難について話し合い、子どもの発達について情報を共有します。
例えば、ある母親は娘がこのプログラムを通じて、話ができるようになることを期待しているとを話しました。
この母親は初めてこれに参加しました。5歳の娘を助けるために、あらゆることを調べてきたと言います。
「特別支援が必要な子どもを持つことは簡単なことではありません。
しかし、難しいことがあっても、私たちがくじけないように他の親たちから励まされました。」
(出典・画像:米North Jersey
ひとりで朝顔を観察するのも、もちろんよいですが、
こうして、小さなお庭でみんなで園芸するのも、危険もない上に、学ぶこともたしかに多そうです。
 
ガーデニングが発達障害の人にもたらす力

(チャーリー)

 


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