- 発達障害のある子どもが入院したときに、どのような特別な配慮がされるのか?
- 病院スタッフは発達障害の子どもとどうやってコミュニケーションを取るべきか?
- 発達障害の子どもの家族が病院で安心して過ごすためにはどんなサポートがあるのか?
クリシーが子どもと一緒にバレー子ども病院に来た時には、特別な子どもへの対応があることは知りませんでした。
6歳の息子のパーカーは発達障害です。
パーカーは虫垂炎のために入院して不安な時を過ごしました。
そのときに、この対応は息子を勇気づけてくれるものになるのではないかと思いました。
入院して一週間を過ぎると、この病院施設がすばらしいものであることに疑いがなくなりました。
それは、設備などの問題ではありません。
「親として、私にとって大事な存在である息子に、本当によくしてくれたのです。
6歳の息子に。」
息子のパーカーに関わる全てのこと、バイタルチェックやごみの収集、おやつの時間まで、オルショウス医師とチームの態度は、他の医師たちとは全くことなるものでした。
「関わった全ての人が、息子をとても愛してくれました。」
そのケアと配慮は、病院にいる発達障害の子を助けるために作られた「ジョージパス」病院プログラムに基づくものです。
「発達障害の子にとっては、病院に来ることはトラウマになってしまうことがあります。
病院のスタッフが、自分たちとは違った世界の見方をしている子どもとの接し方、コミュニケーションを行う方法を知っていれば、子どもの治療にも効果があるだけでなく、家族全員が安心できるようになります。」
発達障害の子どもの患者のため、ジョージパスの絵がドアにかけられます。
そして、この子どもたちが持っている「スーパーパワー」について警告をして、騒々しい音をたてないように病院のスタッフへ注意を喚起します。
「私の息子が発達障害であることを、歩くたびに周りの人全てに伝えるような必要はありません。
このジョージパスの絵が、何を意味していて、息子にとってどうすれば不快でなくなるのかをみんなが知っていて、絵がかけられた瞬間から、そのようにしてくれるのです。」
このジョージパス病院プログラムには、発達障害の子と家族にとってよいことが他にもたくさんあります。
オルショウス医師が、このように病院での発達障害の子のすごし方を変えました。
これを行うには、子どもに必要な全てのケアを行える医師でなければなりません。
オルショウス医師は、蝶ネクタイをつけて、面白い冗談を言います。
目をみて、よく説明をしてくれます。
オルショウス医師は、クリシーの息子のパーカーに、世界中で他にはいないほどの、パーカーの専門家であるかのように尊重してくれます。
オルショウス医師は、クリシーやパーカーのために、持っている時間を全て捧げてくれているような気分にさせてくれるといいます。
クリシーは、この病院だけでなく、世界中で発達障害が理解されることを望んでいます。
オルショウス医師には、最も必要としている瞬間に、発達障害の子の人生を理解してもらうことができるといいます。
しかし、クリシーは自分の息子、パーカーにしてくれたようなケアをみんなに知らせてしまったために、他の親たちがあまりに高い期待をしてしまうことを危惧しています。
「私には、発達障害の子どもが二人います。
私は発達障害について、もっと多くの人に知ってもらいたいと思っています。それだけです。
世界中の人たちが、発達障害や、それぞれユニークな存在の人たちとの関わり方をもっと知ってくれればと思っています。」
(出典・画像:米POPSUGAR)
幸いうちの子どもは、ときどき大声をあげたり走り出そうとする程度で、たいていは静かにしています。
なので、病院もあまり苦になりません。
入院した時は、病院にいらっしゃる専門のご担当の方がおもちゃを持ってきてくださったり、簡単なおもちゃを一緒に作ってくださったり、本当によくして頂きました。(他の子どもたちにも同様な対応をされています。子どもへの配慮がとてもされていた病院でした。)
ただ、何にでも通常の子どもとは違う対応、介助が必要なので一人きりにはできず、病室で数日間一緒に過ごしました。
振り返れば、いい思い出になりました。
こんなものを置いた病院もあります。
発達障害の子どもたちがリラックスする装置
(チャーリー)