- 障害を持つ兄弟が遊べる遊具の重要性について、なぜ考える必要があるのか?
- 子どもたちや障害のある人の声をどのようにして聞くべきか?
- 公共施設や遊び場を誰のために作るべきか、どのように考えるべきか?
8歳の女の子が手紙を書きました。
公園に新しい遊具ができたのに、それは障害をかかえる双子の兄のことを忘れていると。
そして、安全なブランコが今は設置されました。
ナオミとアイザック・グウィンは二人とも発達障害です。
脳腫瘍による視覚障害や重度の学習障害がアイザックにはあり、ふつうのブランコで遊ぶことはできません。
英スコットランドのサウス・ラナークシャー県に、最近新たな公園が出来ました。
その公園はこの家族の家の近くでした。ナオミは手紙を書きました。
「私は新しい公園が好きです。
どうか、障害のある人でも遊べるブランコにしてもらうことはできませんか?
私の双子の兄は、手を握ってもつことができません。
大きくなってからは、赤ちゃん用のブランコでは小さすぎて乗れません。
兄はブランコが好きです。なのに遊べなくて、私も悲しいのです。
兄のような人がいることを忘れてほしくないです。
兄が好きなブランコの絵も書きました。
よろしくお願いします。」
母親のミリアム・グウィンは、ナオミに「disabled(障害の)」のスペルをたずねられて、この手紙を書いていることを知りました。
ミリアムはTwitterにこれを投稿しました。
この手紙は国中に伝わり、ローカルニュースにもとりあげられました。
そして手紙を書いてから、たった6日後に新しいブランコが設置されました。
母親が言います。
「もう、私たちは大感激でした。興奮してその晩に見に行きました。」
ナオミに母親は新しいブランコを見た気持ちをたずねるとナオミは答えました。
「最高にうれしい。
一緒にブランコができる。本当に最高。
ブランコでアイザックの背中を私が押してもいい?」
母親は言います。
「子どもたち向けに考え、計画をする場合には、できるだけ周りの多くの人に参加してもらう必要があります。
大人は子どもに学ばせるだけでなく、子どもからも学びましょう。
ナオミから学ぶのです。
子どもたちや障害のある人の声に耳を傾けましょう。」
サウス・ラナークシャー県の設備、廃棄物、土地サービスの責任者も
「ナオミとアイザックが公園と遊具を楽しむことを願っています。」
とコメントしています。
(出典・画像:英Bury Times)
女の子の優しい気持ち、そしてすぐに応えた行政。
すぐに応えることができたのは、納税者やその地域住民の理解を得られると判断できたからでしょう。
「保育園を増やしてほしい。」「うるさいので近くにできると困る。」
福祉作業所を新しく作るにあたっても、同様な問題が少なくないそうです。
いろいろな声があると思いますが、こういう優しい世界を見ると、ほっとします。
お兄さんを悪く言われた女の子も手紙を書きました。
教育の重要性を訴える6歳の子の手紙
(チャーリー)