- スーパーは発達障害をもつ人のためにどんな取り組みをしていますか?
- 発達障害を持つ人が買い物をする際に何が問題になりますか?
- どのような対策が発達障害を持つ人にとって効果的ですか?
30年前は、発達障害は500人に一人でした。しかし今は増加し、100人に一人です。
これは、数千人が日常生活で問題を抱えていることと意味します。
しかし、最も問題が発生する場所だった、スーパーで取り組みが始まっています。
多くの人は、週に数日スーパーに買い物に行きます。
発達障害をかかえる成人、子どもにとって買い物は、悪夢のような体験になることがあります。
目から入る情報、耳から入る情報があまりに多いのです。
発達障害のオリバーの母、エンマ・キャッスルが言います。
「音が大きいこと、たくさんの人、そして明るい照明で、辛くなってしまうのです。
すべてが、苦痛になるものです。
息子は、走り出して、逃げようとしてしまうのです。」
しかし、いくつかのスーパーは変わろうとしています。
あるスーパーでは、週に一度「静かな時間」を始めました。
それは、発達障害の人がかかえる混乱をなくそうとするものです。
照明は暗くされ、店内の音楽もかかりません。
売り場の案内が手渡され、専用のレジも設けられます。
この静かな時間を設けた、テスコ・スーパーのマネージャーのゲイリー・ポイスが言います。
「私たちは、皆様に役に立てることは何でもしたいのです。
私たちが始めたことは小さなものですが、この小さな最初の取り組みが大きく業界を変えていくかもしれません。」
静かな時間のメリットは目に見えるものとなっています。
発達障害をかかえる人たちが、逃げ出したくなった場所のスーパーで、まわりからじろじろ見られることもなく買い物をすることが出来ています。
発達障害の子の母であるエンマが言います。
「じろじろ見られたり、何か言われているようなこともありません。本当に助かります。」
発達障害者の親の会のジョアンコスタ・マヌエルが言います。
「英国中の数千の発達障害の人の家庭があります。そして私たちに伝えてきます。
私たちのような家族のために、専用のスーパーを作ることができないのか。
私たちは数年に渡って、解決したいと取り組んできました。
そして、ついに実現しました。
テスコ・スーパーだけでは終わりません。
家族たちにとって、大きな変化の始まりとなるものです。」
発達障害の子をかかえる親の75%は、スーパーでの買い物は、もっとも孤立を感じる体験だと言います。
テスコ・スーパーで6週間行われる、この静かな時間の取り組みによって、国が動くことを親の会は期待しています。
(出典・画像:英itv)
「静かな時間」の実施は英、米のお店で少しずつ増えてきています。
もっともっと、世界中に広がるといいですね。
おもちゃ屋チェーンでも行われています。
英国トイザらス全店「静かな時間」を実施
(チャーリー)