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話せない発達障害の子どもを助けるアプリ

time 2017/01/06

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

話せない発達障害の子どもを助けるアプリ
  • 製品を通じて、何が可能になるのか?
  • 技術の背景にある動機は何か?
  • 実際に使用する際、どのようなデバイスが必要なのか?

7歳のミアは重度の発達障害です。
ミアの先生は、ミアが一言でも話すのを見たことはありません。
しかし、ヘッドセットとスマホアプリによって、小学生のミアは一言話すことができました。
そして、アイコンタクトをすることもできるようになりました。
「これは、興奮するようなすごいことでした。」
スマートストーン社を設立したアンドレス・フォースランドが語ります。
「私たちは、考えていることを話せるようにする、製品を提供しています。
技術開発の結果、それを負担なくできるようにします。」
この製品は、2016年にエジソン・ソーシャル・イノベーション賞を受賞しているものです。
指を動かしたり、腕を動かすこと、そのパターンで、特別支援が必要な子どもたちが、iPhoneを使って話すことを可能にするものです。
このアプリは、これまでの他のアプリとは違って、時代遅れの絵やボタンなどはありません。
簡単な手の動きだけで、40を超える文章を話すことができます。
「指を動かすことで、何が伝えられるかというと、例えば上に動かすと、YES。
右に動かすと、NO。左に動かすとGood。
線を描いたり、丸を描くと、お腹が減った、何か飲みたい、おしっこに行きたい。
話すことができない子どもたちにとって、重要なことを伝えることができます。」
iPhoneやiPadの画面上で指を動かすことが難しい子どもたちは、手に持つセンサの装置を使います。
それは、川に落ちている石のような形をしているもので、表面で指の動きを認識します。
また、加速度センサやジャイロスコープも内蔵しているため、持ち上げられたり、下げられたり、動かしたりするととその動きを認識できます。
これらによって、子どもたちが動かすと、話を伝えることができます。

体を動かすことが難しい子どもたちは、頭にヘッドセットをかぶります。
ヘッドセットは、特定の思考をした際の脳波をとらえて、それを言葉にします。
例えば、「上へ」と考えると、その時にとらえた脳波が、「上へ」と考えた時の脳波と一致しているのを確認し、「上へ」という言葉にします。

この技術は、フォースランドが、2012年に7週間、母親を介護したことで思い立ちました。
母親は集中治療の間、苦しんでいました。動くこと、話すことができませんでした。
「文字通り、世界中の何百万人に役に立つはずです。
スマートストーン社は、このような子どもたちが、素晴らしい人生をおくるためのチャンスを増やせるように教育分野に特に力を入れています。」
世界の人々の1%が自閉症です。そして、発達障害も急速に知られるようになりました。
「発達障害の子どもはたくさんいます。そして充分な対応がなされてるとはいえません。
たくさんのこのような子どもたちは、本当に素晴らしい才能をもっています。
しかし、伝えることができません。
たくさんのことを考えていても、それを見せることができないのです。
私たちは、考えていることを伝えられるようにして、まわりの人たちとともに才能を発揮してほしいと考えています。」
学校では、個別の教育プログラムで、発達障害や運動機能に障害のある子が利用していると、フォースランドは語ります。
「学校教育の技術に関わる人、特別支援の先生、療育士など、子どもに関わる仕事をしている人たちに、この技術は喜ばれて、利用されています。」
スマートストーン社では、親たちにもアプリの販売を行っています。
しかし、学校で利用されるほうが、コミュニケーションの手助けになると言います。
カリフォルニア州にあるスマートストーン社は、ニューヨーク市の教育局と契約を結びました。
24000名の特別支援を必要とする学生たちが利用することになります。
そのうちの8000名は発達障害です。
たくさんの学生たちが、コミュニケーションが行えるようになることが望まれます。
みんな、ミアのようになるとよいですね。

スマートストーン社 Webページ
(出典:米THE 74million)(画像:スマートストーン社)
スマホの画面を操作できる方は、スマホだけ。
画面の操作ができない方は、スマートストーンという石のようなデバイスとスマホ。
動かすことが困難な方は、頭にかぶるヘッドセットとスマホ。
そうして、頭に考えていることを言葉にして、周りの人に伝えることを可能にします。
スマートストーン社のWebページを見ると、アプリやデバイスはそれぞれ数万円程度となっていました。
こういうITがあり、米国ではそれが使える状況になっています。

アプリとAIを利用するこういった研究開発も進んでいます。
人工知能がゲームで発達障害の早期診断

(チャーリー)

iPhone/iPad AIアプリ「話すカメラのゲーム」親子でことば学び遊びができます。

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