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発達障害の少年はGoogleストリートビューで伝える

time 2017/01/01

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

発達障害の少年はGoogleストリートビューで伝える
  • コミュニケーションは言葉だけで成立するものなのか?
  • 特別な方法を使ってコミュニケーションを取ることは可能なのか?
  • 発達障害を持つ人が持つ独自の能力や特性は何かを理解することができるのか?

これまでの8年間で、息子が私に教えてくれていることがあるとすれば、それは一つ、コミュニケーションは言葉だけではないということです。
アイザックには重度の発達障害があります。
話すことができません。深刻な学習障害もあり、発達が全般にわたり遅れています。
息子は生きていくうえでたくさんの苦労があります。
しかし、数年前からできることがあります。
息子はGoogleストリートビューを使って、コミュニケーションをしてくれるのです!
変わったコミュニケーション方法です。
しかし、息子にとっては話したり、その他のコミュニケーション手段よりも使えるものなのです。
息子のアイザックをどこに連れて行っても、知っている場所でも、今まで行ったことがない数百マイル(1マイル=1.6km)離れた知らない場所でも、息子には特別な能力があって、Googleストリートビューと記憶力で、正確にそこへの道のりをたどることができるのです。
2014年の夏、息子が6歳だった頃、家から120マイル(193km)離れたコテージに行きました。
それから1週間たったあとでも、息子は正確に、私たちが走った道のりを再現しました。
私たちが休憩したサービスエリアでは、そこで休憩したことも再現しました。
数字も文字も理解できない、名前を呼んでもわからない子なのに、そんなことが出来て驚きました。
特別な才能を持っていたのです。
しかし、私はこれは一回限りのことだと思いました。
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息子は特別支援学校に通うことになりました。
危険な行為をしたり、発作を起こすことがあるため、車に乗って学校に行きます。
学校は家から14マイル(約23km)離れていますが、息子は家に帰ってきてから自分のイスに座るといつも学校への道のりをGoogleストリートビューで再現していました。
私は、一回限りではない、特別な才能であることがわかりました。
私はそれを見て、息子が私に話すことはできませんが、息子の世界の一部に触れることができたように思います。
Googleストリートビューを使って、だんだん、息子が私に伝えたいことがわかるようになってきました。
息子が、息子の中からタクシーに乗って出てくるようなものです。
そして、私も乗せて、息子の世界に入っていけるのです。
一言も言葉を話すことはありませんけれど。
息子は、必要なコミュニケーションをGoogleストリートビューで今は行います。
たとえば、お腹がすいた時には、Googleストリートビューで、レストランまでの道のりを表示させたiPadを私に見せます。
外に出かけたい時には、Googleストリートビューで行きたい場所を見せます。
毎週行っている教会、駅、公園。
欲しいものがある時には、ショッピングセンター。
息子は、Googleストリートビューで、ホテルの建物の中にも入れることを見つけました。
それによって、コミュニケーションの幅が広がりました。
息子は着替えたい時には、ホテルの中に入って、トイレを見せます。
お風呂に入りたい時には、ホテルの客室の中に入ってバスタブを見せます。
眠たくなったら、ホテルの客室にあるベッドを見せてくれます。
また、車でどこかに行きたくなったら、Googleストリートビューに映っている車を見せてくれます。
洋服店も見つけました。服がほしい時にはこの店を見せてくれます。
息子がパニックになって、泣き叫ぶのが止まなかったある日、
Googleストリートビューを見せると、息子はドアが開いたままになっている家を見せて、この家のドアが開いているのがパニックになっている原因だと教えてくれました。
私は、こんな独創的なコミュニケーションができることに尊敬してしまいます。
2週間前、また衝撃的なことがありました。
息子はいつもより静かでした。(息子は話すことはできませんが、いろいろうるさいのです。)
息子は私の隣に来て座って、Googleストリートビューを使って、病院に連れて行ってほしいと教えてくれたのです。
これは初めてのことでした。自分の気分が悪いことを伝えることができたのです。
信じられませんでした。私は泣いてしまいました。
幸い、気分が悪いのは大したことではありませんでしたが、自分の気分が悪いと医者に伝えようとコミュニケーション出来たことは驚くべきことでした。
息子のアイザックは天才ではありません。
息子は自分の名前さえ書くことができません。読むことも書くことも、刃物を使ったりすることもできません。
息子に一日中、介護が必要です。
息子は何も話すことができません。
重度の発達障害です。
しかし、息子は人とつながる方法を見つけました。独特で、息子自身と同じ特別な方法を。
(出典・画像:米aplus
Googleストリートビューが、コミュニケーションカードの変わりになっているんですね。
その使い方には、驚きと感心をいたしました。
Googleのサービスは、なくては困るほどいつも使っていますが、こんな使い方もされていて、喜ばしく思っているではないでしょうか。

マインクラフトで発達障害の息子は変わった

(チャーリー)


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