- 発達障害を持つ兄弟とどのように接すればよいか?
- 発達障害についてどのように理解し、支援すればよいか?
- 発達障害を持つ家族に対する支援方法は何があるか?
ナディア・ディアスは図書館から出て、学校の教室に向かっていました。
ナディアは自分の学校の授業が終わると、毎日、その小学校の教室でボランティア活動を行っています。
ナディアは18歳。
発達障害をかかえる小学生たちとのやりとりを、小学校の先生に招かれて行っています。
「ナディアにはとても助かっています。」
レイク・ビュー小学校の先生、ローリ・シーハンが言います。
「ナディアは、この教室の子どもたちと会話する技術を持っているんです。」
ナディアは、それぞれの生徒の好きなこと、興味、嫌いなもの、刺激を与えてしまうものを知っています。
ナディアは自分自身の言葉を持っているといっていいでしょう。
発達障害の人の振る舞いや話し方を、これまでに理解してきたのです。
ナディアは、自分の弟との生活で、発達障害を知ってきました。
ナディアの弟、ブランドンは16歳です。
以前、シーハンはナディアに、ナディアの弟をモデルにした動物のイラストを描いてほしいとお願いをしました。
ナディアは、カメレオンのイラストを描きました。
そのカメレオンの体は、色とりどりの自閉症を啓蒙するロゴのパズルピースが組み合わせられていました。
このイラストが、今は教室のロゴマークになっていて、教室の壁に飾られています。
そして、クラスのみんなのTシャツのロゴマークにもなっています。
ナディアが教室に来ない日がありました。
その日は、幼稚園で集まった親たちに話をしていました。
親たちに自分の経験を話す最初の機会があったのは、学校の図書館で行われた親と先生との集まりでした。
ナディアは、発達障害の弟と一緒に育ってきたことが楽しかったことを語りました。
「発達障害がある子どもは、特別で、少し違ったパズルのピースです。
そういう子どもは輝くものを持っていて、発達障害は悪いものではなく、むしろ素晴らしいものとみんなに見せてくれます。」
ナディアの話は伝わりました。
10分ほどのスピーチでした。
親たちは、ナディアのした経験、一緒に笑ったり、泣いたり、祝ったり、成長したことがわかりました。
そして、勇気と安心を受け取ったようでした。
これに参加している親たちは一緒になって、親たちの家や学校などで、子どもが21歳を迎えるまで、こうやって学んでいきます。
ナディアは母親のローリ、そして祖母のトリシアと一緒に並んで座りました。
3人は、一人ひとりの親たちの話に耳を傾けて、会話をします。
このようなことをしているのは、子どもの発達障害についての理解を、家族ができるようになるためには、みんなで行うことが大事だとわかっているからです。
(出典・画像:米AUBURN REPORTER)
発達障害の子をもつ親としては兄弟についての心配もあります。
こう、「悪いものではない」と言ってくれる人がいると、たしかに心強く励まされます。
お兄さんに対する態度に、学校へ訴えた妹さんもいます。
教育の重要性を訴える6歳の子の手紙
(チャーリー)