- 人々はなぜ発達障害のある人を笑ったりいじめたりするのか?
- 発達障害の兄弟や友人をサポートするにはどうすればよいのか?
- 発達障害に対する理解を深めるためにどのような活動ができるのか?
メガン・ローズマンは、彼女の兄弟に対する人々の目についての話になると少し感情的になります。
「たくさんの人たちが笑い者にしていました。
どうして、人にそんなふうにするのか理解できません。」
11歳の彼女は言います。
3人兄妹のうち2人の兄が発達障害です。
話すことや行動に困難をかかえています。
兄たちといっしょに暮らし、遊んできた経験から、特別支援が必要な子どもたちの学校のクラスを手伝うプログラムに参加しています。
そして、特別支援教育の先生になろうと決めました。
特別支援のクラスにいるのが、メガンは大好きです。
特に好きなのは、静かに本を読む時間です。
メガンは友だちとブレスレットを作り、売って、発達障害の啓蒙のために寄附を行いました。
この活動が注目を集め、米ワシントンDCで行われる全米ジュニア・リーダー会議へ呼ばれました。
しかし、問題があります。
参加するために旅費などの費用に3000ドル(約30万円)もかかります。
奨学金の申請をしましたが、受け取れても750ドルです。
最初、母親のリサ・ローズマンは参加することは無理だと言っていました。
高すぎるのです。
しかし、メガンはハウスクリーニング、ベビーシッター、クリスマス商品の包装、ペットの世話などをして働いて稼ぎ、会議に参加しようと考えています。
「娘が働いてがんばろうとしているのを見て誇りに思いました。
娘はただ、参加して資料をもらってくるだけのようなことは考えていなかったのです。」
メガンは会議に参加するため費用を稼ぐことができると希望を持っています。
「思っていた以上にかかりますけど。」
ワシントンDCにある博物館にも訪れることができるこのチャンスに、メガンは燃えています。
メガンは自分の兄たちや友だちと一緒に外で過ごすことが大好きでした。
「木に登ったり、うんていをしたり。」
メガンは読書が大好きで、書くことも大好きです。
州や郡で行われている作家コンテンストで受賞もしています。
彼女はこの才能で稼いで、大学へ行って特別支援教育の先生になり、兄たちのような人の助けになりたいと願っています。
「私はそういった子どもたちのためにも、会議には出たいと考えています。
私の兄たちにしたように、障害のある子を笑う、障害のない「ふつう」の人たちがいます。
しかし違います。その人たちは、ふつうではありません。」
(出典・画像:米The News&Observer)
自分や自分「たち」、「ふつう」の人と違うからといって、笑ったり、いじめたりするのは、許せるものではありません。
しかし、「たち」や「ふつう」を気にしがちになる年頃の子どもは、特にそういうことがあると思います。
それでも、自分の子どもの頃に比べると、そういう態度をする子どもは少なくなってきたと感じます。
昔に比べて、理解と教育が進んで来たからでしょう。
ますます、そういう態度をとる人こそがふつうでない社会になるのを期待しています。
発達障害の子のまわりに勇気をもってほしいと伝える父親もいます。
君には空気を壊す勇気をもって欲しい
(チャーリー)