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発達障害の子をひきこもりから連れ出した畑

time 2016/12/13

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

発達障害の子をひきこもりから連れ出した畑
  • 1. 発達障害や知的障害の子供が、同じことを繰り返す習慣から抜け出す方法はありますか?
  • 2. 家族がどのようにして発達障害の子供の新たな興味を引き出すことができますか?
  • 3. 知的障害のある人が社会での活動に参加できるようにするための効果的なアプローチは何ですか?

ラスミカは午後は自分の部屋に閉じこもって、10秒ほどの動画を何時間も繰り返し見ていました。
しかしこの習慣は、カトリックケア・チョイス障害者サポートのベン・レインに会ったことで変わり始めました。
「ラスミカに初めて会った時、動物園に連れていきました。2時間ずっと同じ動物を見ていました。」
レインが言います。
「彼は繰り返しずっと見ていたいのです。」
16歳のラスミカはiPadを自分の部屋に置いて、外へ行ってレインと一緒に作った小さな野菜畑へ水をやります。
これまで、母親のアルジュナはこんな光景を見ることはできないと思っていました。
アルジュナは、息子に目に見える違いが現れてきたと語ります。
息子のラスミカは脆弱X症候群です。
「4年間、レインは息子から執着するくせ、こだわりを徐々になくしていって、日常の様々な経験や庭での訓練をしてくれました。」
アルジュナが言います。
「息子は外に出て何時間も座って、いちごを育てています。
この園芸は学校を卒業した後の訓練にもつながると思っています。」
脆弱X症候群は知的障害を示す遺伝的な疾患です。
行動や学習に困難をかかえます。
遺伝子の異常により、発達障害を起こします。
レインは、ラスミカの行動を変えようと、楽しんで挑戦できる動物や場所のところへ連れていき、部屋から連れ出そうとしてきたと言います。
例えば、早い時期にラスミカが道を歩いているネコに興味をもっていることが、ドライブに出かけているときにわかりました。
「私は、ラスミカとよい関係を築こうとしていました。
そこで、畑を作れば、鳥が来て、鳥が来ればネコも来るよとラスミカに言いました。
そして、一匹のネコがいつも来てくれるようになりました。
ラスミカは畑に水やりに来て、ネコと遊んで、楽しみます。
それは、ラスミカを家の外に連れ出し、新たな安らぎを与えることになります。」
レインはラスミカにゆっくりと、作業をきちんとすることの大事さ、そしてずっと一つのことに悩むよりも、他のことに移るほうが効率がよいことを教えていきました。
穴を掘って、種をうめることからそれは始まりました。

野菜畑が出来た頃には、学校での注意力テストでラスミカのスコアは3倍も良くなったと母親が言います。
映画館で、映画を終わりまで見ることが初めてできて、買い物も一緒にできて、たくさんのことを楽しめるようになりました。
ラスミカは今でも、ときどきひとつの物に執着をしてしまいます。
最近は、キャンベラ市内にある噴水にでした。
レインとオーストラリア中の様々な噴水を見てきましたが、どれよりもその噴水が大好きでした。
しかし、レインはラスミカの執着を一緒に楽しんで、これも変わらないラスミカの個性だと言います。
「ラスミカはとても楽しんで、変な声をだして、写真のように場面を記憶することができます。」
レインが言います。
「一緒にドライブに行くと、100種類の声を出します。
そして、私よりも一緒に見たことを多く憶えていて話すことができます。」
シングルマザーの母親はレインの支援に心から感謝をしています。
「本当に、素晴らしくありがたいことです。
レインはこの畑で、たくさんのプレゼントをくれました。」
(出典・画像:豪 The Canberra Times
こだわりから、外の世界へ連れ出すことができて、こだわりも個性として認める。
素晴らしいです。自分もそのようにもっとできればと思います。
寒くなりましたが、億劫にならずに、どんどん一緒に外に行こうとあらためて思います。

こちらも花と土で、自らを変えてきた方たちです。
ガーデニング仕事で世界を変えていく兄弟

(チャーリー)


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