- 発達障害児向けの療育サービスは高額で、どうすればもっと手頃な価格で利用できるか?
- ロボットが発達障害の子どもの療育にどのように役立つのか?
- PABIのようなロボットがどのくらい普及する見込みがあるのか?
発達障害の子どもたちはさまざまなサービスから恩恵を受けますが、とても高額な場合があります。
そこで、もっと利用しやすいサービスとして、とある夫妻がロボットを開発中です。
マリカ・マーシャル博士がPABIを紹介します。
8歳のラファエル・ロカは発達障害です。
しかし家族は、最近まで必要とするサービスを受けさせる余裕がありませんでした。
「とても心が痛みました。」
ラファエルの母親のフェルナンダがそう言います。
セイラム州立大学の教授で学校カウンセラーの経験もあるローリー・ディクステインフィッシャー博士は、たくさんの家族にとって、発達障害へのサービスが高額だと言います。
「発達障害の子どもには、週にあと40時間の療育が必要です。
だれがそれを支払えるのでしょうか。」
この状況を変えるために、ディクステインフィッシャー博士と夫が一緒に考えて、ロボットのPABIを作り出しました。
PABIは、Penguin(ペンギン)Autism(自閉症)Behavioral(行動) Intervention(緩和)の略です。
多くのことを考えてPABIはデザインされています。
まんがのキャラクターのような大きな目は、子どもを怖がらせないためです。
色使いが単純なのも、過度な刺激を与えないためです。
ペンギンが嫌いな人もいません。
しかし、PABIにはたくさんの機能が詰まっています。
目の中にはカメラが入っていて、タブレットと無線でつながっています。
PABIは、たくさんの人が使えるサービスを提供します。
「親が使ったり、先生が使ったり、ナニーやベビーシッタにも。」
PABIが手頃な価格のサービスを提供します。
「ロボットが本当に活躍するようになるはずです。
保険で10週間分しか発達障害の子ども向けのサービスを受けられなくても、足りない分はロボットが補ってくれます。」
ディクステインフィッシャー博士がそう言います。
PABIは全てのデータを記録し、先生たちがもっと子どもとやりとりができるようにします。
「先生は子どもとPABIと一緒に座ります。紙や鉛筆を手にする必要がないので、もっと子どもと触れ合えます。
仲良くなるんです。」
5人の子どもにこのロボットの試験が行われました。よい反応が得られています。
「このロボットのデザインは、商業販売もしやすいのがポイントです。
2年以内には、このようなロボットが販売できるはずです。」
発達障害のラファエルの母親のような人たちには朗報です。
「このロボットについて考えていること、すべてに意味や目的があります。
このペンギンロボットがすることは、全て必要とされていることなんです。」
(出典・画像:米CBS)
真剣に取り組まれています。尊敬すべきことと心でわかっています。
子どもも喜んで、抱きついています。
ですが、このデザイン。作り、そして目、目。
アメリカン!
これまでにも、発達障害の子ども向けの療育に役立つロボットをご紹介していますが、どんどんたくさん、身近になってほしいものです。
米国内で、こういったロボットを学校に普及させる取り組みもあります。
米国の療育ロボット助成プログラム
(チャーリー)