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犬と一緒に登校する発達障害の中学生

time 2016/11/11

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

犬と一緒に登校する発達障害の中学生
  • 介助犬が発達障害を持つ子供にどのように役立つことができるのか?
  • 発達障害のある子供がパニックを起こしたとき、どのように落ち着かせることができるのか?
  • 学校で発達障害のある子供がどのようにして日常生活を送ることができるのか?

毎朝たくさんの生徒たちがバスから降りて、ルーズベルト中学校の玄関をくぐっていきます。
今年、今までで初めて、犬が一人の生徒の特別支援を目的に来るようになりました。
「本当にすごい、すごいことです。」理科の先生、ボビー・ルゼステックが言います。
ある意味では、ソフィア・レイシアは普通の中学生だと母親は言います。馬鹿で、危なくて、頑固で。
しかし、他の子供たちとは違うことを示す、別の言葉が適しています。
発達障害。
ソフィアの母親、ミッチェル・レイシアが言います。
「娘は発達障害です。多くの人から、娘は理解されることがありません。
娘は静かです。というのも、他の子供たちのようなコミュニケーションを行いません。」

小学校時代の大半、ソフィアは全くコミュニケーションを行うことができませんでした。
先生とも、生徒とも。
彼女はすぐに怒り、攻撃的になりました。
学校でも家でも過ごすのは大変でした。夜になると両親は、悪夢にうなされないように一緒に寝ました。
旅行に出かけたり、レストランや買い物に行くことは、パニックを起こすため、いつも安心できませんでした。
母親のミシェルは終わらない療育と努力を続けました。
動物が持つ、発達障害の子どもへの力についての本を読むまで。
母親はソフィアを乗馬セラピーに連れていきました。
その結果は驚くべきものでした。
「ソフィアはすぐに馬と仲良くなったんです。」母親は思い出して語ります。
「一週間に一度は、一時間馬に乗って揺られました。1時間500ドル(約5万円)でした。
私たちには一時間では足りませんでした。
娘は馬から降りても馬の話をしていました。」
勇気づけられて、犬を飼うことにもしました。
ソフィアは小さなゴールデン・リトリバーが好きになりました。
しかし、ソフィアが泣き叫んだり、発作を起こしたり、支離滅裂な行動を起こすと、その犬は困ってしまいました。
それから、家族は介助犬を依頼することができる「キャン・ドゥー・キャニンズ」について耳にしました。
トレーナーは優しい人たちでソフィアにもぴったりでした。そして犬のリリーを提供してくれました。

ソフィアがパニックになると、それを犬のリリーはわかって、鼻をこすりつけたり、隣に横たわって感情を落ち着かせようとします。
「私たちの生活の基本が変わりました。」
ミシェルが言います。
「娘にとって、犬がパートナーになっています。
娘はパニックになったり、つらい状況になると、リリーに話しかけます。
娘はリリーと話ができると信じています。
娘はこんなふうに会話をしています。
「リリー、ママの言っていることわかる?ママは部屋を片付けてって言ってるよ。」
すると犬のリリーが答えます。
「そう、そう言っている、片付けよう。」
そして、部屋が片付くのです。」
「犬は娘を厳しい目で見たりしません。
娘はパニックもなり、泣き叫びます。そして犬を呼ぶと、犬は娘の顔を舐めてくれてこう言っているようです。
「大丈夫、すぐよくなるよ。」」
ソフィアの変化は学校でも現れました。
彼女は教室で手を挙げるようになったのです。
クラスの一員となって、クラスメイトとやり取りもできます。
パニックも起こさないようになってきました。
みんなが、それは犬のリリーのおかげであることを否定しません。
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「小学校の頃の先生は見ることがなかったと思う、彼女の人間らしさが現れてきたのです。」
数学の先生のジル・オーガスティンが言います。
「彼女はとても自発的になりました。
彼女は自分で犬から離れることもできます。
黒板のところに行ったり、自分の手を挙げたり、何でも参加できるようになりました。
それを見ていると、信じられないくらいうれしく、興奮します。」
「彼女は何度も、安心をするために、身をかがめてリリーにタッチをします。」
理科の先生、ボビー・ルゼステックが言います。
「それは、彼女にとって本当に良いことなんです。
犬のリリーがいるだけで、いいんです。
犬のリリーはソフィアに連れられて教室にやってきます。リリーには専用のマットがあってそこに横たわります。
ソフィアのことを気にしています。ある意味ソフィアを守っているんです。
「必要なときのために、僕はここにいるよ。」」
犬のリリーはソフィアといっしょにどの教室にも行きます。そしてすぐに、ソフィアの机の下で横たわります。

11歳のソフィア(注:アメリカでは小学校は5年生まで。)が心配になったり、ストレスを受けたり、落ち着けなくなったりすると、助けはすぐそばにあります。
「パニックになりそうな感じがすると、リリーがすぐそばに来てくれます。私の足の上に頭を置いてくれます。」
ソフィアが言います。
ソフィアがパニックになりそうになると、ソフィアは下へ降りていきます。犬のリリーは鼻をつけてサポートします。落ち着くと戻って来ます。(「彼女は大丈夫になりました。もう戻れます。」)

犬のリリーは、ソフィアと家族たちと一緒になって、まだ5ヶ月です。
介助犬となるまでのトレーニングや、そして必要とする人になれて、お互いがパートナーになるのはもっともっと時間がかかります。
そして、とてもお金がかかります。
「キャン・ドゥー・キャニンズ」は、そのトレーニングの費用の価格を2万5千ドル(約250万円)としています。
それは、「キャン・ドゥー・キャニンズ」に支払う金額ではなく、その動物の世話にかかる金額です。
「犬は娘に自由をもたらしました。そうして、娘は働くことが出来るようにもなるかもしれません。
人とコミュニケーションをして。
娘に何ができるかはわかりません。娘は少し違っているので。」
母親のミッチェルがそう語りました。

(出典・画像:米KHOU
学校での生活もできるようになるなんて、また学校で犬を受け入れてくれているのを見ると、とてもうれしく思います。
本当に頼りになります。
馬のセラピーはこちら。
馬は人の発達障害を気にしません。


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