- 自閉症の学生がキャリアを伸ばすためにどのようなサポートが必要ですか?
- 映画制作の現場は自閉症の人にとって働きやすい環境ですか?
- 見習い制度や実務体験は自閉症の人の自信にどのように寄与しますか?
英国トレディガーにある「ブレナウ・グウェント映画アカデミー」は、自閉症の学生たちに映画制作の現場で働く貴重な機会を提供しています。
アカデミーのスタッフが学生にキャリアをさらに伸ばしたいか尋ねたところ、「大学に行く自信がない」と話す人が多かったため、見習い制度を始めることにしました。
現在、この制度を利用した2人の自閉症の学生が1年目を無事に終え、メディア制作の資格を取得しています。
この取り組みは慈善団体からも高く評価されており、同団体は「自閉症の人の就労率はわずか30%」と指摘しています。
英国には約70万人の自閉症の人がいると推定されており、彼らの中には情報を理解するのに時間がかかったり、人とコミュニケーションを取るのが難しいと感じる人が多いと言われています。
マイケル・スペックは、2018年2月に開校したこのアカデミーで編集者として見習い中です。
彼は「ここで自信を持てるようになり、他の人と上手く交流できるようになった」と語っています。
将来はクリエイティブ業界で働きたいと考えており、「演技や編集など、さまざまなことに挑戦したい」と夢を語りました。
一方、ソフィー・ヒルも同じアカデミーで活動しており、この経験が「人生を大きく変えた」と話しています。
「カメラ操作や演技が大好きで、これが自分のやりたいことだと気づいた」と彼女は言います。
さらに、アカデミーで若者たちと関わる中で自信をつけ、以前から苦しんでいた吃音も改善したそうです。「プレゼンなどを通じて大きく成長できました。
見習い制度は私にとって最高の出来事でした」と語っています。
ソフィーは、映画や演劇のあらゆるスキルを学ぶ一方で、将来の選択肢を模索しています。
彼女は「もっと多くの自閉症の人が芸術の世界に挑戦できるような環境が必要」と述べています。
2人の学生は見習い1年目を終え、メディア制作の資格を取得しました。
アカデミーの主任講師であるケビン・フィリップスによると、見習い制度は学生たちの要望を受けて生まれたものだそうです。
「長年在籍していた2人の学生が映画のキャリアを追求したいと言いましたが、当時は大学生活に自信が持てなかったようです。そこで保護者とも話し合い、『何ができるか』を考えたのです」
映画講師のアラン・テレルは「映画制作の素晴らしい点は、誰にでも役割があることです」と述べ、見習い制度の意義を強調しました。
自閉症者支援団体「ナショナル・オーティスティック・ソサエティ(NAS)」のジェームズ・ラドクリフは、自閉症の人の就労率がわずか30%であり、「障害を持つ人全体の中でも最も低い部類」と指摘しています。
「NASの調査によると、自閉症の人たちはあらゆる分野で働きたいと考えており、創造的な業界で働きたいと希望する人も多い」
ウェールズ自治政府も、自閉症の人々の生活向上に力を入れており、「重要な雇用機会へのアクセスは、その一環として非常に重要だ」としています。
(出典・画像:英BBC)
うらやましくなる学校ですね。
こうした取り組みが世界中に広がることを期待しています。
(チャーリー)