- 図書館でもじっと座っていないといけないの?
- 感覚過敏があっても利用できる図書館のプログラムはある?
- 自由に動き回りながら学ぶ方法はあるの?
これまでの言葉の学習方法は、動かないでじっと座っていることを求めましたが、座りっぱなしで学ぶことが得意でない人もいます。
米ノースカロライナ州のウェイクカウンティ公共図書館の「感覚にやさしい絵本の時間」では、自由に動き回ることができます。
子どもたちは、動かないでいることを求められることはありません。
公共図書館員のキース・ヘイズは、じっと座っていないことをむしろ奨励しています。
「たくさん動き回る必要がある子どもたちにとって、動いたり自己表現をしたりすることは問題ないことなのです。
私の子どもが小さかったときも、そうでした」
感覚にやさしい絵本の時間は、自閉症スペクトラムの子どもたちや圧倒的な感覚過敏を持つ幼児向けのこれまでの伝統的な学ぶ機会とは異なり、じっと座っていないことが歓迎される楽しい時間です。
「図書館で働くようになった理由の1つは、私が子どもの頃に住んでいた場所では、『みんなしーっ!』とおばあちゃんが言うような典型的な図書館でした。
私はそんな図書館には行きたくありませんでした」
キースは今では、子どもたちの前に立ち、守らなければならない唯一のルールを言います。
「最も重要なルール。それは楽しむことです」
大きな音や明るい光、狭いスペースはありません。
視覚的にわかるスケジュール、少人数、利用可能なヘッドフォンが用意され、対話型の教育が行われます。
キースは、子どもたちが自分らしくいることがより良い教育的結果につながると信じています。
このプログラムは4年間試行されました。
その結果、毎月このプログラムが複数の図書館で行われるようになりました。
「私は図書館が本当にそうした子どもたちの場所でもあり、楽しい場所であると感じてほしいと思います。
また来たい場所、何度も来たい場所、良い思い出を作れる場所です」
このプログラムの創始者であるエリン・フォーリーは次のように述べています。
「この取り組みは素晴らしく魅力的で教育的なことです。
そして、感覚に問題をかかえる子どもたちにも、歓迎されるものだとわかりました」
フォーリーは感覚に優しい絵本の時間は「Every Child Ready to Read」の原則(話す、歌う、読む、書く、遊ぶ)に従ったものだと話します。
図書館のスタッフが米ノースカロライナ自閉症協会からトレーニングを受け、自閉症の子どもたちの親たちからのフィードバックを受けて取り組みました。
最終的な目標は、すべての図書館でこれを提供できるようにすることです。
読み物は3歳から5歳までの子どもに合わせてカスタマイズされていますが、どの年齢層でも歓迎されます。
「私自身も親です。
地域の家族とどのようにつながれるかを常に考えています」
そして、仲間のキースについてこう話します。
「彼は子どもたちを暖かく歓迎し、本当に魅力的です。
家族のニーズに応えている姿を見るのは本当に嬉しく思います」
キースはこう言います。
「子どもたちに肯定的な姿勢で、教えることが私も大好きです。
図書館を利用することでメリットを得られる家族はたくさんいます。
親の視点からそれを考えると、私自身も少し感動します」
(出典・画像:米SPECTRUM NEWS1)
いいですね。
ずいぶん前に、地元の図書館の中にあった立派な「子ども図書室」でうれしくなって、子どもと声が大きくなってしまったときに注意されたことを思い出しました。
子ども向けの図書が充実しているだけでなく、少しこんな雰囲気、姿勢もあったらといいのになと思います。
発達障害の人などの「感覚過敏」の問題に対応する米ウォルマート
(チャーリー)