- 美容院での感覚過敏をどうやって対処すればいいですか?
- 自閉症やADHDの人にとって、どのような環境がストレスを軽減できますか?
- 感覚過敏を経験する際にどのようにサポートを求めれば良いですか?
髪を切るときの、髪をなでる手、バリカンの音、そして音楽が厳しいと感じる人がいます。
「溺れるような感覚や、閉所恐怖症のような感覚です」
そう、ビー・ストライクは言います。
「たくさんの感覚に飲み込まれそうになります」
ストライクは自閉症と注意欠陥多動性障害(ADHD)をかかえており、感覚の過負荷もよく経験します。
Autism Spectrum Australiaによれば、自閉症の人の最大96パーセントが感覚処理障害ももっています。
人間は処理しきれないほどの情報を取り込むと、感覚過敏を引き起こし、脳が生命を脅かすような状況に陥ったかのように反応することがあります。
人混み、明るい光、大きな音、強いにおいや味などは、その引き金になりうるもののほんの一部です。
「私にとって美容院は、多くの感覚的過負荷、多くの騒音、多くのものを伴う場所です。
そこにいる時間は、私にとってひどい時間です。
終えた後は満足するのですが、それまでの時間に本当に苦労しています」
この美容院のヘアスタイリストでサロンオーナーのスティーヴィー・ヴィンセントは、この問題に取り組もうとしています。
「ちょっとした配慮をすることに慣れていない人は、それをするのは大変なことだと感じるかもしれません。
しかし、誰にとっても心地よい経験をしてもらおうとすることは、決してマイナスにはなりません」
バリカンからハサミに変える、ヘア製品の匂いや質感をお客様に相談する、フェイスシールドのような製品を使う、などはヴィンセントが行っている、そうしたことの一部です。
感覚過敏は自閉症だけでなく、ADHDや心的外傷後ストレス障害(PTSD)など、他の疾患とも密接に関係している場合もあります。
ヴィンセントもそれらをかかえ、自らも感覚過敏を体験しています。
「私も不快な時間を過ごしてきたので、他の人に不快な思いをさせたくないんです。
誰かが何を必要としているのかを知ることができれば、それに応えることはそれほど難しいことではありません」
自閉症とADHDをかかえる心理学者のサンディ・メノンは、感覚過多は自分に世界が迫ってくるような感じがすると述べています。
「私もストレスを感じ、私はしばしば安全なスペースを見つけようと、逃げることがあります。
感覚過敏になると、あらゆることが悪化し、雑音も、人が話しかけてきたり、大丈夫かどうか確認されたりすることさえも、処理できない情報になります。
過負荷を表現するなら、光とエネルギーの超新星を体の中に閉じ込めようとしているようなものです」
メノンは、心理学者として、感覚過敏を「治療」するのではなく、クライアントの感覚プロファイルをより深く理解し、刺激にどう反応するかを理解しようとしています。
また、ストレスが要因のひとつである可能性もあるが、それを軽減する方法もあるといいます。
「たとえば、散歩に行ったり、水を飲んだりすることを忘れないようにすること、仕事やプライベートで境界線を設けてエネルギーを守ることなどが挙げられます」
感覚過敏を経験した人は、感覚過敏に対処しようとしているときに、自分が他人からどう見えるかを心配することが多いと言います。
「変な人と言われることを恐れて、落ち着くためのスペースを利用することを世間に知られることを心配する人が多くいます。
その結果、メルトダウンやシャットダウンを起こしてしまう人もいます」
メノンは解決策を見つけるために、一緒に検討するべきだと強調します。
私たちは、「私たちなしには、私たちのことは何も語れない」と考えています。
「自閉症の人に、たとえば空間の感覚的な監査をしてもらうと、自閉症でない人が感覚的な環境を評価しようとするよりも、ずっと役に立つでしょう。
なぜなら、私たちが気づくことの多くを見逃す可能性が高いからです」
ストライクは、髪に塗るジェルの粘着性が苦手です。
「この美容院では、私が使いたいと思える製品を探してくれます。
製品の匂いや確認させてくれたり、質感を説明してくれます。
とても助かります」
(出典・画像:豪abc)
こうした配慮をしていただくと、助かる人は少なくありません。
また、そうした配慮ができるお店は、問題をかかえていない方にも安心できる、信頼できるお店と認識されていきます。
(チャーリー)