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エレベーター大好き自閉症のユーチューバー「一緒に楽しんで」

time 2023/05/13

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

エレベーター大好き自閉症のユーチューバー「一緒に楽しんで」
  • 自閉症を持つ人たちが多感覚体験を好む理由は何か?
  • 自閉症の人たちが情熱を持つと執着に変わるタイミングは?
  • 自閉症を持つ子どもに対して親が取るべきアプローチは何か?

自閉症とともに生きる男性は、エレベーターへの情熱を通じて、自閉症の人を喜ばせたいと願っています。

45歳のアンドリュー・リームスは、10万人以上の登録者を持つYouTubeチャンネル「ElevaTOURS」をもっています。
YouTubeから「銀の盾」も最近授与されました。
エレベーターの博物館を立ち上げています。

「それは私が遊んで楽しむための、エレベーターの部品の小さなコレクションから始まりました。
私はより多くコレクションし、それらの動画も公開するようになりました。
多くのフォロワーがコレクションを見に来たいと言うので博物館を作りました。
以前は自宅でコレクションを公開していたのですが、多くの人が来てしまうようになったこともあって」
そこで倉庫を手に入れ博物館にし、世界中から人々が訪れています。

リームスは1990年代からエレベーターのパーツを集めています。

「20歳の時、1997年に初めてエレベーターのパーツを手に入れました。
エレベーターのボタンを欲しいと思っていました。
学生のころに、学校でエレベーターの改装工事をしていて、ボタンのパネルをはがしているところでした。
今では、1920年代のものから、現代の最新鋭のものまでもっています」

リームスは、自分の趣味が特別なものに成長するのを見て、やりがいを感じていると言います。

「決して飽きることはありません!
これは私の情熱です。
私はエレベーターが大好きです。
ドアを開くと、『すごい!』って思うんです」

成功したYouTuberとして幸せな生活を送る前、リームスは、自閉症で育ったことは最高ではなかったと言います。

「子ども時代の私も、今の私と変わりありません。
ですが、ある意味、生き地獄。ある意味、クールでした。

私は自閉症で生まれました。自閉症を克服することはできません。
治ることもありません。

私が育った1980年代は、自閉症についてあまり知られていませんでした。
若い頃は適切な行動ができないために、誤った薬を処方され続けました」

リームスは、自閉症を除いたすべての病気と診断されたと言います。

「ADHD、OCD、うつ病、不安神経症と診断されました。
診断した医師たちがやってみたことはすべてうまくいかなかった。
その時点で、両親は私が自立した生活を送ることはできないだろうと言われていました」

13歳の頃、とくに難しい状況になりました。

「私は行動に問題があるために、学校から追い出されました。それも複数。
14歳になるまでに、私は子ども用の精神科病棟に入ることになりました。
それから結局、知的障害者のための特別な学校に通うことになりました。
そこでの3年間で、私の問題の多くは、ある程度修正されました」

リームスは自分の状態を理解しようとする一方でいじめにあっていました。
そのため、エレベーターが大好きであることも胸の内に秘めていました。

「私は、愚かで奇妙だと言われました。
小学校から大学まで、人と違うという理由でいじめられました。
『薬を飲んでこい』なんて言われることもありました」

1990年代になってから、リームスは自閉症だと、正しい診断がされました。
そして、いくつかの薬から解放されました。

「大学に進学し、経営分野に当たる組織コミュニケーションの学位を取得して卒業しました。
今は、鉄道会社で働いています。
『あなたの子どもは自立した生活がおくれない』と言われた親からすれば、私はかなり良くやっていると思います」

エレベーターにこだわるのと同様、リームスは鉄道にも情熱を注いでいます。
幼い頃に買ってもらった電車のおもちゃの名前である「ディーゼル・デューシー」をYouTubeでは名乗っています。
リームスは鉄道会社でもう10年以上、機関車技師として働いています。

「学習障害や自閉症などの診断を受けたからといって、障害という言葉を使うのは好きではありません。
幸せで生産的な人生を送ることができないとは限りません」

2006年にYouTubeチャンネルを始めることにしたリームスは、自分と同じように興味を持つ人たちがいることを知りました。

「YouTubeチャンネルは、自閉症を持つ人やその家族とつながるのに役立っています。
自閉症を持つ人の多くは、感覚を重視しています。
エレベーターは複数の感覚を刺激します。
触覚、聴覚、視覚、運動。
私たち自閉症の人がエレベーターを好む理由の多くは、エレベーターが多感覚的な体験であることに関係しているからでしょう。
エレベーターだけではありません。電車、トイレ、火災報知器、ドアの金具、照明にこだわる人も多いんです」

エレベーターへの愛を伝えるようになったのは、一時期カメラマンをしていたことがきっかけです。

「私は写真が好きでネットに投稿していたのですが、写真よりも動画の投稿をしたほうがいいと友人から勧められたんです。
2007年に私は1993年製のエレベーターを撮影し、その動画をYouTubeにアップしました。
そしてそのことを忘れていました。

3ヵ月後、ページを開くと何百もの再生回数があり、驚きました。
こんなくだらないものを誰が見ているんだと。

エレベーターが好きなのは自分だけだと思っていましたから。
私は自分がエレベーターが大好きだということは本当に秘密にしていました」

それから、あちこちのエレベータを撮影し、動画を公開するようになりました。

「私が公開した動画がきっかけで、ここ、ロアノークの駐車場のエレベーターは、エレベーター愛好家のコミュニティにおけるランドマークになっています」

リームスは、自分の博物館を訪れる人たちを熱烈に歓迎しています。

「歓喜して、すべてのボタンを押して、クレイジーになっています。
エレベーターのことを全く知らない人にも、エレベーターに関する歴史を説明しています」

自閉症の子どもたちのニーズを満たすためのより良い方法を教えたいと、親たちともとつながっています。

「私は、彼らが小さな問題児と考えている子どもへの対処法について、親たちと話をしたことがあります。
私はいつも問題児だと言われていましたので、私は問題児という言葉を使いたくありません。
多くの親御さんには、本当に奇妙ことに関心をもっていると思っても、あなたの子どもを敬遠しないでと伝えています。

自閉症の特徴のひとつに、ものに執着することがあります。
私は親たちにこう伝えています。

『避けないでください。受け入れてください。
一緒に楽しんでください。そうすれば絆が深まります』

しかし、情熱が執着に変わるときには注意してください。
情熱はいいのですが、執着は不健康で、自閉症の人たちの多くは、それを抑えるのが難しいのです」

リームスは「いじめ」についても、こう言います。

「あなたは、あなたをいじめている人たちよりも強いのです。
あなたがいじめられるのは、この人たちが自分に自信がないからです。
だから、自分を大きく見せるために、より弱いと思われる人を狙うのです」

自分が人としてどうあるべきか、何らかの葛藤を抱えている人に向けて、こんな言葉もかけています。

「人生は一度きりです。
惨めな思いをして時間を浪費する必要はないでしょう。

私は、『障害』という言葉が嫌いです。
私は、『ユニーク』という言葉を使いたいのです。

もし、自分をユニークにしているものがあるのなら、その自分を受け入れてください。
自分を愛してあげてください。
自分を卑下してはいけないし、誰にも卑下させてはいけない」

(出典・画像:米WSLS

お伝えされていること、まったくそのとおりだと思います。

大好きなことをたくさん見つけてください。

それを追求してください。

大好きなことを夢中になってしている人には誰もかないません。

人生を大きく助けてくれるものになります。

プロレスが大好きな自閉症の青年はそのこだわりで社員になった

(チャーリー)


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