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発達障害、自閉症の人が経験することを考慮したお部屋づくり

time 2023/02/17

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

発達障害、自閉症の人が経験することを考慮したお部屋づくり
  • 自分の家を発達障害に適した環境にするにはどうしたらいいですか?
  • 自閉症の子どもが活動できるスペースを家の中にどうやって作ればいいですか?
  • どのようにして感覚刺激を少なくし、快適な環境を作ることができますか?

私たちの家は小さく、暗く、騒がしくなりつつあります。
移動のためのスペースが制限され、自然光が少なくなり、集中した活動を妨げる環境は、発達障害の人にとっては問題になります。
自閉症の人たちにとっては、その影響はさらに大きくなる可能性があります。

たとえば、自然光が限られているため、人工光に頼ることが多くなり、光や音に敏感な人にとっては、気が散り、苦痛にさえ感じることがあります。
蛍光灯のチカチカとした音やダウンライトの強烈なまぶしさが、何千倍にも増幅される人もいるのです。

既存の住宅をより包括的にするためにどのように適応させることができるかについて、いくつかアイデアがあります。
それが自宅であろうと、サポートされた生活や住宅であろうと、家で介助者からの大きなサポートを必要とする人たちに向けたアイデアです。

これらのすべてが、すべての自閉症の人のために求められるものではありません。
自閉症の人それぞれ、大きくニーズは異なります。
そのために、取捨選択してください。

あまり知られていない感覚のひとつに、プロプリオセプション(自己受容感覚)と呼ばれるものがあります。
人によっては、この感覚が損なわれ、体の一部が浮いているように感じられることがあります。
その結果、じっとしていられなくなったり、まっすぐ歩けなくなったり、障害物を避けられなくなったり、パーソナルスペースが極端にせまくなります。
とくに他の人が近くにいれば、そのスペースはさらにせまくなってしまいます。

せまい家など、動きが制限される場所では、その影響と関連する不安はさらに大きくなります。
家の中に十分なスペースを確保することが、快適な生活を送るために不可欠です。

自閉症の人たちが経験することを考慮したデザインアプローチをより多く用いることで、彼らの自尊心や身体の健康を向上させ、精神的な問題を引き起こす可能性を減らすことができればと願っています。
人によっては、スキルや自立心を養い、雇用の機会にもつながるかもしれません。

ここでは、既存の住宅をより包括的なものにするための4つのアイデアを紹介します。

 

1.場所を選べるように

家の中で活動するスペースを2つから選べるようにすることで、感覚を刺激する可能性を減らすことができます。たとえば、伝統的なキッチンの代わりに、より静かな部屋の隅にお菓子を作るための場所と設ければ、電化製品の音から解放され、お菓子を作ることができます。

また、オープンプランのリビングは避けた方がよいという人もいるでしょう。
部屋が分かれている方が音響効果が高く、匂いも移らないし、空間の目的も明確になります。

2.「創造」できる場所

多くの時間を家で過ごす人もいます。
そのため、活動をするためのスペースもあることが重要です。
たとえば、省スペースの折りたたみ式テーブルを設置したり、既存の床の間を改造して、趣味や手芸ができるアクティビティゾーンを作るのもよいでしょう。

スペースがあるからこそ、自宅で有意義な活動をすることができます。
自信につながり、同じ趣味を持つコミュニティーの一員になるチャンスにもなり、より良い仕事の可能性にもつながるかもしれません。

3.自分のペースで過ごせる空間

人の近くにいるのが苦手な人、空間に対する意識が低い人もいます。
そのような人は、家具を部屋の端に移動させたり、回遊性のあるスペースを確保することで、パーソナルスペースを十分に確保できるようにします。

また、自閉症の人たちの中には、自己調節や感情の解放に役立つ自己刺激行動(スティミング)のためのスペースを確保することが有効であると考える人もいます。

動くためのゾーンを持つことは、感覚の過負荷を防ぐのに役立ちます。
いつも大音量のラジオを聴いているようなものです。
騒音や光などの感覚情報が過剰になっているのです。

また、筋肉や関節に抵抗を与えるような柔らかい壁面を押すなど、特定の動きをすることで、感覚的な刺激を制限できる人もいます。

4.ミニジム

ミニチュアのジムを作ってしまうという方法もあります。
スペースにあわせた、すべり台やジャングルジムなどを置くことで、バランス感覚や体の協調性などの能力を向上させることができるかもしれません。
また、重いものを持ち上げることで、落ち着きすぎたり、興奮しすぎたりしている感覚のバランスをとることができると感じる子もいるかもしれません。

自閉症の人たち、特別支援を必要とする人たちのために設計する場合、万能なアプローチはありません。
しかし、その人の特性やニーズに合った住環境をつくることで、イライラや不安を軽減し、大小さまざまな目標を達成し、生活の質、健康、ウェルビーイングを全般的に向上させることができるのです。

(出典:英THE CONVERSATION)(画像:Pixabay

うちの子はとにかく歩き回ります。

とても楽しそうに歩いているので、下の階の方に迷惑がかからないようにして、歩かせています。

これまでは、歩くコースにマットなどを並べていました。

しかし、最近では歩いても音がしないとても静かなスリッパを脱がずに履いてくれるようになったので、そんな手間もなくなりました。

設置された「部屋の中の部屋」が自閉症の生徒たちを助けている

(チャーリー)


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