- 自閉症や知的障害を持つ人が、どんなビジネスで地域社会や環境に貢献できるのか?
- 親が自閉症や知的障害を持つ子どもにどのようなサポートをすれば、自立した生活を送れるようになるのか?
- 起業を考えている人が、特殊な能力を持つ人たちを雇用する際にどのような配慮が必要なのか?
米テネシー州の若い起業家が、段ボール箱のビジネスを通じて、地域社会や環境に大きな変化をもたらしています。
自閉症の21歳のアシュトン・ギルバートは、新型コロナウイルスが大流行する中で、ダンボールのリサイクル事業「アンボックス」を始めました。
アシュトンと母親のアシュリーは、オンラインショッピングをみんなが行うようになり、近所に段ボールが一杯あることに気付きました。
アシュトンの雇用とアクティビティサービスも、新型コロナウィルス感染拡大のために休みとなってしまったため、母親のヨークは息子が何かすることが本当に必要だったといます。
「いつも夫にダンボールをリサイクルに出すよう怒鳴っていたんです。
すると夫は、これはアシュトンができることだと言ったんです」
アシュトンは、ビジネスの立ち上げは少しストレスがたまることありましたが、現在は「かなりいい感じ」だといいます。
この仕事で最も好きなところは「お客さまとの交流」であり、「環境への貢献」と「地域社会への恩返し」です。
回収された段ボールの一部は、コミュニティガーデンや緊急時の引越しに利用されます。
母親のヨークは、自閉症やその他の知的・精神的な問題を抱えながら生きている息子のアシュトンがどうなってしまうかわかりませんでした。
「彼の将来がどうなるのか、私たちには本当にわかりませんでした。
息子はとても長い道のりを歩んできました」
今では、アシュトンが自分でビジネスを行うようになっただけでなく、自立した生活を送れるようになりました。
アシュトンは、自立できて「とてもいい気分」だといいます。
母親のヨークは地元地域に感謝をしています。
「息子のサービスを必要としない人たちも、息子のサービスを広める手助けをしてくれています。
場所から場所への移動方法を最も合理的にするために、経路探索システムを寄贈してくれる企業もありました。
本当に協力的で、この地域を誇りに思います」
アシュトンのアンボックス社は現在、レバノンとマウント・ジュリエットの2都市でサービスを提供しており、1軒あたり月平均20ドルで隔週で集荷しています。
箱の分解サービスも行っています。
アンボックス社のサービス料金は、ダンボールの量と走行距離によって変わります。
ガソリン価格の高騰はビジネスを難しくします。
「ガソリン価格が下がり始めているのは、とてもうれしいことです」
アシュトンと母親のヨークの二人は、アンボックス社の将来に大きく期待しています。
まずはドライバーを雇いたいと考えています。
「有意義な仕事を見つけるのに苦労している、特殊な能力を持つ人たちを雇いたいと考えています。
私たちは、本当に事業を拡大したいと思います」
ヨークは、自閉症をかかえる人やその親を励まします。
「もし起業したいと思ったら、あきらめないで」
(出典・画像:米NEW YORK POST)
簡単ではありませんが、自分が自分らしく活躍する「起業」という選択もあることも放棄しないでいただきたいと思います。
(チャーリー)