- 障害のある人や精神衛生上の問題を抱える人が馬によるセラピーを受けると、具体的にどんな心理社会的効果が得られるのか?
- 障害のある子どもや大人が馬と一緒に活動することは癒しになると言われていますが、なぜそれが癒しに繋がるのか?
- 障害のある人の家族がプロミスランチで提供されている支援やプログラムを利用することで、どんな点が変化し、良い影響を受ける可能性があるのか?
「プロミスランチ・セラピーアンドレクリエイション」は障害のある人、精神衛生上の問題を抱える人たちなどに、馬によるセラピーを提供しています。
特別に訓練された馬と一緒に働き、馬の世話をすることを学びます。
米国立医学図書館の2000年の報告書によれば、馬による療法の心理社会的効果として、自尊心、自信、エンパワーメント、自己存在感の向上、自由・独立・有能感の向上などが挙げられています。
また、馬は人間の感情を認識し、意図的に反応することができるとも書かれています。
プロミスランチの運営・ボランティアマネージャーのミリアム・ダドリーは、ランチには理学療法士、作業療法士、精神保健カウンセラー、適応性乗馬インストラクターなどのチームがあり、患者のニーズに応じてサポートしていると説明します。
「悲しみや喪失感、トラウマに苦しむ大人や子どもにとって、馬と一緒に活動することは癒しになります。
私たちは、そうした人たちの幸福を向上させることを目的にしています」
また、このワークが常に馬と一緒に行われるわけではないことも伝えます。
「モルモットやウサギ、ヤギなどを使ってウォーミングアップをし、希望があれば馬との共同作業に移行できるようにしています。
また、馬に乗らない人もいますが、乗らなくても馬のそばで過ごすだけでも、効果的です」
米国疾病対策予防センターによると、米国の2歳から8歳の子どもの6人に1人が、精神、行動、発達障害と診断されています。
米コロラド州では、成人の21パーセントが診断可能な精神、行動、情緒障害を抱えています。
馬は群れをなす動物です。
そのため、乗馬療法は、リーダーを求める馬たちと一緒に活動することで、人がリーダーシップを発揮するのに役立ちます。
また、セッションでは、コミュニケーション、感情のコントロール、コーピングスキルを積極的に活用することができます。
馬にグルーミング、引率、給餌、納屋の雑用などの活動を行いながら、治療的な対話が行われます。
従来のセラピーと同様に、馬を使ったセラピーも、行動療法、マインドフルネス、動機付け面接が取り入れられています。
プロミスランチを利用しているアン・ベーには、自閉症、遺伝子異常、知的障害を持つ18歳の娘、アマンダがいます。
馬による療法はアマンダにとって大きな変化となる体験だったとアンは言います。
「娘は毎週、言語療法のグループに参加し、言語能力の向上に努めるとともに、プログラムに参加している他の2人の女の子と有意義な社会的つながりを築いています。
そして娘は最近、大好きな乗馬のレッスンも受け始めました。
聴覚処理、バランス、体幹の強さ、そして自信につながっています。
このセラピーで娘は大きな恩恵を受けています」
乗馬やセラピーに加え、プロミス・ランチは障害のある人の就職支援も行っています。
プロミス・ランチにはコーディネーターがいて、仕事探しを手伝い、日常生活で成功できるよう支援しています。
また、家族ぐるみの付き合いにも力を入れています。
「キッズヨガやガーデニングのプログラムもありますし、レクリエーション・プログラムを一般に公開しているので、体の動く兄弟姉妹と一緒に楽しむことができます」
そうダドリーは言います。
(出典・画像:米NewsBreak Original)
優しくて、大きな存在が助けてくれるのでしょうね。
うちの子も小さな頃に馬に乗せたことがあります。
すごくうれしそうな顔をして、ぐるりと一周したことを思い出します。
(チャーリー)