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自閉症の私の子に「いつか素晴らしくなる」と言われて思うこと

time 2021/10/01

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

自閉症の私の子に「いつか素晴らしくなる」と言われて思うこと
  • 1. 自閉症を持つ人や子どもたちに対して、他人がどのような期待や希望を抱くのか?
  • 2. 主流メディアが自閉症について描く側面と、実際の自閉症の人たちの生活や課題とは?
  • 3. 自閉症の子どもたちの個々のニーズや特性を理解し、偏見なくサポートするためにはどうすれば良いのか?

私の娘が自閉症スペクトラムと診断されてから、他人から、娘の才能がいつか花開くはずだと言われます。
自閉症の人を知っているとか、親戚に自閉症の人がいて、その人が平均的な人よりもはるかに優秀だという話をして、私に希望を持たせるかのようにそうするのです。

いつも私が崖っぷちにいて、それでももうすぐ、素晴らしくなると知ってほしいようなのです。
良かれと思ってそうしているのはわかっています。
そして正直なところ、私も娘にそれ以上に大きな希望を抱いています。

しかし、自閉症は、ユニークな興味を持つ高知能の子どもだけではありません。
私は、知らず知らずのうちに、そのようなステレオタイプを私の子どもや自閉症の子どもたちに投影する人たちにはうんざりしています。
私たちは、感動的な映画やテレビ番組で、自閉症の人たちがそのユニークな頭脳を使って人類を感動させるストーリーを目にします。
トーマス・エジソンのように、自閉症の疑いがある有名な歴史家の話もあります。
あるいは、話すことができない自閉症の人たちも、ドラマチックな特徴を持っているという別の側面を見せられたりします。

しかし、主流メディアがどのようなスペクトラムの側面を描こうとも、私たちは自閉症について、十分に聞いたり見たりできていません。
それは、実際に自閉症である人たちがそこにはいないからです。
自閉症の人たちからマイクを取り上げ、代わりに自閉症でない人たちが

「あなたの自閉症があなたをどうしてくれるのか説明しましょう」

と言っているのです。
そして、それが許されているのです。
すごく理不尽なことです。

自閉症を褒めるのは、その特性を利用して他の人に利益をもたらすことができるときだけのように感じます。
さらに悪いことに、自閉症が受け入れられるのは、それがほとんど目立たないか、本人が限りなく「ふつう」に近い場合だけであるようにも感じます。
さらに、神童だと紹介されている場合はなおさらです。
不愉快極まりないものです。

多くの人は自閉症の人は天才であってほしいと思っています。
その方が、スーパーで感覚の問題からパニックを起こしてしまう3歳の子どもよりも面白いからです。

しかし、多くの自閉症の子どもたちはそっちなのです。
感覚処理障害、言葉の遅れ、コミュニケーション障害など、これらはすべて自閉症というパズルのピースであり、自閉症がもたらす課題です。
そのすべてに目を向け、偏見をもたないことにもっと注意を払って頂ければと思います。

まるで自閉症の人の代表かのように、自閉症でない人たちが発言を続けていくとどうなるでしょうか。

自閉症であることが何を意味するのかについて、間違った考えが生まれます。
これは自閉症の人たちを肯定するものでも、正当化するものでもありません。
むしろ危険です。

見知らぬ人が自閉症でない子どもの親に近づいてきて、

「うちの子もあなたの子と同じでした。
あなたのお子さんもきっとそうなりますよ」

とは言いません。

自閉症の人や自閉症の子どもを持つ親にとって包括的な空間を作るためには、自閉症の人から情報を得て考える必要があります。

私たちは一歩下がって、自分たちが最も興味深く「希望」を感じる部分だけでなく、全体を見渡す必要があります。

自閉症の子どもの中には、言葉でコミュニケーションをとることができない子もいます。

言葉を話せないことは自閉症を否定するものではありません。
彼らの自閉症が必要とするサポートのレベルを決めるだけです。
彼らも同じように自閉症です。
そして、尊厳と尊敬を受けるための「自閉症」レッテルは求めていません。

私の娘は、私や夫に自分の喉の渇きや空腹を伝えることができません。

しかし、もうすぐ4歳になる娘は、兄弟が設定をいじった後のiPadを修理することができます。
彼女は認知機能に遅れがあり、言葉を話さないのですが、自分なりの方法でコミュニケーションをとっています。
私たちは1年以上にわたって週に数回セラピーに通い、家では彼女が好むコミュニケーション方法を見つけるためにたゆまぬ努力を続けてきました。
彼女がどうしても欲しいものがあって、それが何なのか私にはわからないとき、一緒に涙を流したこともあります。
そして、ようやくそれがわかったときには、一緒に喜んだものです。

私が娘を見るとき、最初に目にするのは娘の診断名「自閉症」ではないことを、みんなに知ってほしいと思います。

私は、娘の今の姿や将来の姿を悲しく思ったり落胆したりしません。
そして、娘が天才、超人であるとも感じません。
また、私は自閉症の子どもの感動的な物語も必要としていません。
今、そのままの娘を最高に愛しています。

(出典:米Scary Mommy)(画像:Pixabay

私も全く同じです。

そして、ギフト、ギフテッド、そんな言葉も私は嫌いです。

そんな箔も私はいりません。誰かと比べて特別な存在でなくていいです。

ありのままのうちの子が大好きです。

そしてそもそも、

「なぜなら、みんな誰しもまた特別な存在だからです」

自閉症の人は「何か特別な能力をもっている」イメージの弊害

(チャーリー)


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